JALの「台風時に自社乗客だけ軽食配布」は差別? 問題あるか他社CAに聞いた
JALが台風時に自社便搭乗者のみに軽食配布しなぜか物議を醸す…他社CAから見て問題ない対応か聞いてみた。
JAL(日本航空)が台風時に自社便を利用した顧客へ軽食と水を配布。その光景を見た他社の乗客が差別だとTwitterに投稿し、物議を醸している。
それを見た多くのネットユーザーは「利用者へのサービスとしては当たり前」「航空会社ではなく空港会社に言うべき」「自分が乗る航空会社へ言うべきでは」といった論調だが、投稿者の言うようにJALの行いに問題はあったのだろうか?
■他社CAに聞いてみた
問題があるか確かめるためにインタビューしたのは、中東のとある国のフラッグシップ・キャリアで働くキャビンアテンダントだ。
「この方がどの会社の便を利用したかは不明ですが、この投稿への一部レスにあったようにLCCの利用者であれば、大手とLCCのチケットの値段の違いがこういう所にも影響する良い例としか言えないです。
大手なら最悪フライトがキャンセルになった場合(天災以外で)はホテルの手配とかも有りますし、LCCで大手と同じサービスを望むのはちょっと…とも思います。
しかし、1つ注意点としては昨年の台風で関西国際空港が被害を受けたときのように空港と陸地への道が破損して送迎やホテルの手配ができず、食料や電力にも限界が見えた場合は各社異例の対応になることもあります。
基本的には大手とLCCではサポートも含めて値段に反映されると考えて良いと思いますし、値段が同じでも各航空会社によりサービスはさまざまです。このケースではJALの対応は一般的なもので、まったく問題ないはずですよ」
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■他社CAから見ても問題ない対応
結論としては、他社キャビンアテンダントから見てもまったく問題ないサービスであった。投稿者がLCCを利用していたかは不明だが、高いお金を払うぶん大手航空会社を利用するということは、そういった安心料についても含まれているのだろう。
台風で大変なときにサポートしてもらえなかった投稿者の気持ちもわからないでもないが、自分が乗る飛行機の航空会社にサービスがあるか聞くのが、もっとも適切な行動のようだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男)