柳ゆり菜、地下芸人を描いた衝撃作でヒロイン熱演 「愛おしく思った」

映画『東京アディオス』にヒロイン役として出演した柳ゆり菜にインタビューを実施した。

2019/10/11 10:30


■深掘りするのはやめとこおかな(笑)

———映画には、地下芸人の方がたくさん出演されていますが、気になった方はいますか?

柳:(パンフレットの三平×2を指さして)私はもうダメです。さっきのイベントで見てしまったから(笑)。「みひらさんぺいさん」って言うんや。


———三平×2さんはインタビュー前のイベントでエッジの効いたネタをされていました。ぜひ名前も覚えておきたいところではありますが、ネタ的に、テレビで観るのは少し難しいかもしれません。

柳:いやあ~、メディアには出ない彼の生き方があるんで(笑)。


———劇中で歌麻呂さん以外もネタをするシーンがありますが、一部でしたよね。

柳:ネタのエッジがあまりに効きすぎてたみたいで、「ネタがちょっとあれだから、カットした」って監督がおっしゃってました。


———ますます気になります(笑)。

柳:(パンフレットの比嘉モエルを指さして)いやあ、でも気になりますね。深掘りするのはやめとこおかな(笑)。


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■地下芸人は自由を謳歌している

———先ほどからお話を伺っていても、柳さんはかなりお笑い通ですよね。大阪出身ということもあって、小さい頃からお笑いは身近な存在だったのでしょうか?

柳:当時、私の中でお笑い芸人さんって言ったら、千鳥笑い飯でした!


———base(2010年に閉館した吉本の劇場)のトップ2組!

柳:千鳥さんがショッピングモールの営業に回ってらっしゃるのも観にいってました。当時からすごく面白かったけど、今はさらにすごいですよね。


———全国放送の番組に次々と出演して、今一番、脂が乗っている芸人さんという印象です。柳さんは千鳥さんのようにメインストリームで活躍する芸人さんとの共演もしながら、今回は地下芸人の横須賀さんと共演をされました。テレビで活躍している芸人さんと地下芸人さんの違いは感じましたか?

柳:違いかあ…。自由度は違うと思います。自分の好きなことをひたすらやってる人たちが地下芸人だし、好きなことをやってるはずだけど、知らないうちにしがらみの中にいるのが地上波に出られるような芸人さんだと思います。


———柳さんがドラマ『べしゃり暮らし』で演じたお笑いコンビ「ニップレス」も、いわゆる王道な売れ方をしていくであろう芸人さんなのかなと思いました。

柳:ニップレスも原作の中でブルマを穿いたり、女性であることを売りにさせられていたり、やりたくないこともしてたじゃないですか? 「売れる」って、やりたくないことでも求められることをやらないといけないから。


そこの好きなことばかりをやってられないっていう部分もあって、だからお金も入ってくるんだと思うんですけど。


———その部分をクリアして、売れてる芸人さんには強さがありますよね。

柳:強さもあるし、売れてる芸人さんはめちゃくちゃすごいなと思います。でも、地下芸人と呼ばれながら、好きなことを謳歌してるのも美しいと思います。


今日のイベントで地下芸人の方たちと会ってみて、エネルギーを感じましたね。どう絡んでいいかわからなくて、ヒヤッとはしましたけど(笑)。


■『東京アディオス』に何を感じるか

柳ゆり菜

———『東京アディオス』はテーマがテーマだけに、観る人を選ぶ映画なのかなと思います。柳さんとしては、どのような人にぜひ観てもらいたいと思いますか?

柳:「人が触れたくないようなもの」と思われがちなものを扱っている映画だからこそ、下ネタであったり、地下芸人に興味ないよって思っている人たちに観てもらいたいです。そういう方が、『東京アディオス』を観て何を感じるのかを知りたいです。


———その回避している人が見て超えていけるエネルギーがありましたか?

柳:そのエネルギーを感じましたし、出てくる面々も魅力的だし、何よりも横須賀さんが自分の人生をかけてると思うんです。表に立って、笑いものにされるかもしれないわけじゃないですか。そんな、いろんな恐怖がある中でやってる。


劇中にも出てくる台詞なんですが、「もういいよ」って。そう言ってもらえることで、心が楽になる人に観てもらいたいです。ダサく生きてもいいんじゃないって提示があると思っているので。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

インタビュー千鳥柳ゆり菜笑い飯
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