「ヒアリが国内に定着か」報道 改めて取材すると「確定できない」との理由は…

特定外来生物のヒアリが東京港青海ふ頭で定着した可能性が極めて高いとの報道。改めて国立環境研究所を取材すると…

2019/10/17 19:00



■別の場所でヒアリが…

ヒアリ
(国立環境研究所・坂本洋典撮影)

東京港の周囲では20年の東京五輪に向けて会場の整備などが行われているものの、空き地や未整備の土地もある。そうした土地にヒアリが入りこむ危険性がある。

また、ここだけでなく都内の別の緑地に入りこんでしまうケースも考えられる。もし分布が拡大すると根絶が困難ななため、何としても防ぎたいところだ。


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■根絶の課題は縦割り行政?

現段階で根絶の可能性は残されているのだろうか。五箇氏は「根絶の可能性はある」とコメント。しかし、そのためには国交省や港湾局、東京都などの協力が不可欠であるという。

「セクトを取り除いて根絶に向けて動くのが重要。それが一番大事ですね」


各省庁の連携こそが問題解決への近道であるようだ。万が一定着に至ってしまった場合は防除の「失敗」を意味する。そうなれば内輪の揉め事では済まされない。

取材の最後に五箇氏はしばらくヒアリ問題が世間で忘れられていたのではないかと指摘して、「まだヒアリの危機は終わっていない」とコメント。まだ世間が忘れるべき問題ではないと訴えた。


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■ヒアリを見つけたら自治体へ連絡を

ヒアリ
(国立環境研究所・坂本洋典撮影)

そもそもヒアリのニュースは見ても実際のヒアリに遭遇したことはないという人が大半であろう。もしヒアリを見つけたら個人で対処しようとせず、環境省ヒアリ相談ダイヤルか、最寄りの市区町村または都道府県の環境部局へ連絡だ。

もし見つけたとしても冗談で触ってみるなどは絶対にしてはいけない。たとえ死骸であっても素手でさわらない。また、刺されたときは、症状がある場合は近くの病院に相談しよう。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

報道取材
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