お徳用いりこの袋にフグが混入と話題に 「法律違反で絶対に食べないように」
「小さい稚魚のフグを食べてよい」という見解は本当なのか?
先日は、淡路島で釣ったフグを自分で焼いて食べて食中毒になり、帰宅後に救急搬送された事案が発生した。そんな中、SNS上で「乾燥いりこの袋の中にフグの稚魚が混入していた」と話題になっている。この危険性について、関係各所を取材した。
■5cmほどのフグが混入
SNSには、「フグが入っていて」というコメントとともに、いりこと同程度で、約5cmほどの乾燥したフグの稚魚の写真が掲載されている。
コメント欄には、「シロフグは無毒だから大丈夫」や「この大きさであれば食べれる」などのコメントが寄せられている。これは、果たして本当なのだろうか。
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■「猛毒のテトロドトキシンが…」
内閣府食品安全委員会は、この投稿を確認した上で、「このフグの種類等がわからないため一般論となるが、稚魚であろうと猛毒のテトロドトキシンが含まれている可能性があり、食べてはいけない」と話す。
フグ毒の主成分であるテトロドトキシンは、熱に強いため通常の加熱では毒性はなくならず、毒性の強さは青酸カリの1,000倍以上ともいわれている。
テトロドトキシンは神経を麻痺させる神経毒で、フグ中毒は食後20分から3時間程度の短時間で発症し、重症の場合は呼吸困難で死亡することがある。また、発症してから死亡するまでの時間が短いのが特徴。フグ中毒には確実な治療法はなく、対症療法しかない。