「相談と言われてしまうと児童相談所は動けない」は本当? 厚労省や自治体の見解は…
投稿に書かれいる内容が事実なのかについて、関係各所を取材したところ…
児童虐待の相談件数が全国で最も多い大阪府は、無料通信アプリLINEを使った相談窓口を今夏に設置する方針を固めた。1ヶ月程度のモデル事業を経て、2021年度からの本格運用を目指すという。
そんな中、児童相談所の相談に関するSNS上の投稿が、物議を醸している。しらべぇ編集部は、この投稿の事実関係を取材した。
■その投稿の内容とは…
その投稿には、「被虐待児童を児童相談所に通報する場合、冒頭で、『通告です』 と明言すること。 これが死活的に重要」「通報者から『通告』の一言があると、その通話内容は録音され、児童相談所もすぐ動ける」「 『相談』や『連絡』等と言われてしまうと児童相談所は一切動けない。 もっと周知すべき」と書かれている。
その投稿は、20日午後2時現在、3.2万件リツイートされており、通告Q&Aのチラシも掲載されている。果たして、この内容は事実なのだろうか。
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■「一切動けないということはない」
厚労省家庭福祉課児童相談係は、この投稿を確認した上で、「相談や連絡と言われてしまうと、児童相談所が一切動けないというようなことはない」と断言。
また、「この投稿に添付されているチラシにもそのようなことは書かれていないし、チラシ自体最近のものではない」と述べた。各自治体が子供虐待対応の手引きや指針に基づいて適切な運用を行っているという。それでは、現場での運用はどうなっているのだろう。