いちご狩りでのもったいない食べ方が話題 農家は「三重苦を乗り越えたので悲しい」
台風被害や記録的大雨を乗り越えて収穫を迎えた農家の想いとは…
甘酸っぱいいちごをお腹いっぱい食べられる楽しさが人気のいちご狩り。春の訪れを告げる風物詩として、関東では先週あたりからスタートしている農園もあるが、茨城県鉾田市の「ある農家の想い」が、話題を呼んでいる。
鉾田市は野菜の農業産出額が市町村別全国第1位で、いちごは栃木県真岡市に次いで第2位を誇る。しらべぇ取材班は、その農家から詳しい話を聞いた。
■今年のいちごは苦労の結晶
鉾田市は、台風15号や19号で、ハウスが飛ばされたり、多くの倒木や川が一部氾濫するなど、大きな被害が出た。
その後の記録的大雨もあり、「三重苦状態」だったという。深作農園の経営者、深作さんは、「この被害で農業を続けられなくなった人が、多くいる」と話す。また、いちごは、収穫まで一年以上を要し、最も労力と時間がかかる作物のひとつだそう。
今年は、特に木の成長が遅かったことなどもあり、やっと収穫を迎えたいちごは、「苦労の結晶」だと語る。
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■いちご狩りの醍醐味とは…
しかし、農家にとって、非常に残念な光景を目にすることになった。
残念です。
イチゴ狩りのイチゴの食べ方がとても悲しくなります。
一年かけて作っているイチゴです。
ヘタを取って、ヘタの方から全部美味しい食べて頂きたいです。
農家としての切なる願いです。
コレは贅沢食いとは言いません! pic.twitter.com/M8X3xmxOOR— ル・フカサク(深作農園) (@Le_fukasaku) January 21, 2020
「食べ方やマナーは、お客さんの自由という考え方はもちろん否定しない。ただ、いちご狩りだからこその楽しみ方がある」と深作さん。
深作農園は、日本で初めて「時間無制限食べ放題」を始め、予約も不要だ。その理由は、「時間を気にぜずに、子供からお年寄りまで、完熟いちごをまるごと存分に満喫してほしい」という想いから。