ダイヤモンドプリンセス号の元クルーがエール 「皆さんは世界で最も勇敢なクルー」
ダイヤモンドプリンセス号の元クルーが語った船内の人々に対する想いとは…
横浜港に停泊しているクルーズ船・ダイヤモンドプリンセス号。船内の新型コロナウイルス感染者は、8日までに合わせて64名となり、日を追うごとに増えている状況。
そんな中、ダイヤモンドプリンセス号の元クルーから、しらべぇ編集部に取材協力の申し出があった。船内はどんな状況なのか、当時の様子を元に詳しく話を聞いた。
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■300日間乗船していた
現在会社員をしている佐藤佑輝氏は、2016年4月から2017年2月末までの300日間、鍼灸師としてダイヤモンドプリンセス号に乗船していた。この間は、船内で毎日寝食を続けていたという。
佐藤氏は、船内のスパで腰痛や肩こりなどに悩む人々の針治療を行っていたが、乗客は高齢者が中心で、治療を受ける方も多かったと話す。当時は、会社を引退した人や若手の会社経営者、新婚旅行のために乗船していた方もいたそうだ。
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■「閉塞感を強く感じる部屋も」
船内には、レストラン、ジム、スパ(美容院、ネイル、マッサージ、鍼治療)、バー、ダンスフロア、カフェ、プール・ジャグジー、バスケットコートがある。また、クルー専用のレストラン、ジム、バー、プールも完備。
乗客が滞在する部屋には様々なタイプがあるが、「『内側ツイン』と呼ばれる外が見えない部屋は、太陽を見ることができないため、閉塞感を非常に強く感じたり、不安を強く感じたりする人がいるのではないか…と心配している」と佐藤氏は語る。
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■物資持ち込みは検疫が必要
ダイヤモンドプリンセス号は、海外の会社が所有している英国船籍のため、船内は海外扱いになる。そのため国際法にのっとり、物資を入れる際には、基本的に検疫を受けることになると話す。
そのため、「日本では問題ない物資や薬品であっても、船内に持ち込めないものもあるかもしれない。薬品などについては持ち込み制限があり、困難を伴っている可能性もある」と語る。