枝野代表、立憲フェスで「私が総理なら消費税を上げる議論すらしない」と明言
立憲民主党・枝野幸男代表が、党大会にあたる立憲フェスで、参加者からの質問に答えた。
立憲民主党は党大会にあたる「立憲フェス2020」を都内の会場で開いた。会場には、子育てブースや障碍者ブース、働き方改革ブース、原発ブースなど多数の出展者も。
また、会場内に巨大な特設ステージの他に、ミニライヴを行えるステージを設置して、各界の著名人や有識者が登壇した。
■現段階での消費増税は誤り
枝野幸男・代表は各ブースを回った後に、中央ステージに登壇し、60分にわたって参加者と対話する時間を設けた。
トップバッターに立った都内在住の女性は「消費税について伺いたい」と質問。枝野氏は「一番難しいテーマが来ましたね」と苦笑したが、これまでも記者から同様の質問があっても回答は控えてきた。
今回は「消費税を今の段階で上げたのは間違い。経済にも消費にもマイナスで社会保障への信頼も失われているし、税制のアンバランスという不信もある。難しいのは上げれば消費にマイナスの影響を与えるのは確かだが、下げたら消費にプラスになるかというと必ずしもそうではない」と回答。
もし下げることを主張した場合、与党は待ってましたとばかりに財源をどうするのかと攻撃してくる可能性を断言した。
枝野氏は、「説得力がある答えを出せなければ、2009年、政権奪取して以来、財源問題で国民の不信をかった二の舞になるし、財源を示さなければ与党を攻めるどころか守りの一手となる」と懸念を表明。
そして、自身が政権を獲ったときの対応を「私が総理になれば消費税をこれ以上は上げない。消費税を上げる議論もしない」と示した。
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■低所得者への還付も
財源が見つかった場合は、消費税を下げるのに全額を使うのか、中低所得者層に給付するのかを考えるとし、後者だと傾斜配分ができると説明。
その上で、「傾斜配分して所得の低い人に手厚く還付するのと、金持ちからも一律に(税率を)下げてとるのと、どちらがいいのか。政権をとったら皆さんに問います」と呼びかけた。
他にも消費税について質問・意見をする人も複数いたが、テーマが被ったためにスルーされた人も。改めて消費税の関心の高さを感じさせられた。他には原発再稼働やシンクタンク設立について質問が出た。
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■れいわ新選組との連携は…
立憲フェスが終わってからの記者会見で、筆者は「総選挙前に消費税減税について言わないのか。れいわ新選組は5%へと減税しないと独自に100人の候補を立てると言っているが野党の分断になるのではないか」と質問した。
枝野代表は「いま確定的に申し上げられることは、もし政権をお預かりできた場合、私が総理である限りは消費税をこれ以上上げることはしないし、上げることについての検討はしない」と回答。
さらに「非常な重要な政策なので、他の皆さんがどう考えるかよりも、我々があるべき姿としてどう考えるかを軸に考えていきたい」とコメントした。
関連して、野党間の連携については「互いの違いを認め合って共通点でいかに連携を強化し、広げていくのかという視点で考えている」と述べている。
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(取材・文/France10・及川健二)