新型コロナの影響で中小企業に深刻な影響 一番の稼ぎ時である3月を直撃

新型コロナの影響が深刻化する中、大打撃を受けている中小企業経営者の胸のうちとは…

2020/03/07 08:40


新型コロナ感染拡大が、全国の中小企業に大打撃を与えている。3月が年間を通じて、一番の稼ぎ時の地域もあり、経営者から悲鳴があがっている。しらべぇ取材班は、経営者や自治体などから詳しい話を聞いた。


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■大幅な観光客減の影響

千葉県南房総市は、例年3月はいちご狩りや菜の花などを求めて、多くの観光客がやって来る、年間を通じて一番賑わう時期だという。市の企画財政課によると、新型コロナの影響で、2月は観光客が2割減で、3月は、60%から70%減の見込みだそう。

また、南房総市には、捕鯨基地もあり、くじらを常に食べる文化がある街だという。その打撃を受けているのが、ハクダイ食品で、給食用やホテル、市内の飲食店などにくじらを卸している。

(写真提供 ハクダイ食品)

大川社長によると、「キャンセルが相次いでいる。3月は一番の繁忙期であり、何ヶ月分もの稼ぎをあげないと経営が成り立っていかない」と話す。

また、「市内全体に不況風が吹いて、少し高いくじらに手が出にくくなっているようだ」と語る。今回の打撃は、今後の経営に大きな影響を及ぼすという。


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■給食用食材が大量に余る事態

鹿児島県大崎町の肉のこせどでは、給食用に用意していた牛肉200kg、豚肉300kg、鶏肉400kgがブロックのまま残ってしまった。小瀬戸社長によると、給食のすき焼き用に準備した鹿児島県和牛も含まれているという

(写真提供 肉のこせど)

「市内の飲食店も閑古鳥状態。例年、3月末の花見の時期には、焼き肉のデリバリーの注文を多く受けるが、それも今年は絶望的」と話す。

大崎町役場の担当者は、「町内にはスポーツ合宿施設があるが、大会が中止になり、合宿客も訪れない。そのことで、観光バス業界なども大きなダメージを受けている」と語る。

「国がスピード感を持って、現場のことを第一に考えて対策を講じてくれないと、地方の中小企業がもたない」と訴える。

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