新型コロナ流行で波乱の生保業界 「上司のひと言」に耳を疑った
新型コロナウイルスをめぐり、多くの業界が影響を受けている昨今。生命保険の業界も、業務に大きな支障が出ているという。
新入社員にも入社初日からテレワークの業務を割り当てるなど、多くの企業が業務形態の変更を余儀なくされている。中には「業務が大きく制限されてしまう」にも関わらず、テレワークの指示を受け、困り果てている会社員もいるようだ。
■生命保険の営業は…
今回、しらべぇ編集部では生命保険の外交員として働く男性とのコンタクトに成功。生保業界が受けた影響の大きさをめぐり、インタビューを実施した。
外交員:私が務める保険会社では3月末からテレワークを実施しており、「外出するのも禁止」「顧客と会うのも禁止」という通達が出ています。「そもそも人に会うな」という方針になっていますね。
生保の営業活動は「対面営業」が基本なので現在は実質、営業活動が不可能となっています。なのでテレワーク開始の初日は…気づいたら1日が終わっていました(笑)。
2日目からは「これはイカン」という罪悪感から気を引き締め、データ入力やお客さんに電話するなど、オフィスにいなくても可能な業務に取り掛かりました。
しかしオフィスでなければ開けないシステム等もあり、業務はかなり圧迫されています。社外でPC作業をすると、社内PCの数倍時間がかかるのもストレスですね。
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■契約者数の変動
昨今、解約者の数が増加を辿っているという生保業界だが、新型コロナはその状況に追い討ちをかけているようだ。
外交員:自営業や経営者の方に多いのですが、「貯蓄型」ではない所謂「掛け捨て」タイプの保険を解約されるお客さんがかなり増えました。その分のお金を「資金繰りに充てる」というケースが非常に多いようです。
通常、生保では保険料を滞納した場合の期間を設けていますが、新型コロナの影響を受けて現在は滞納期間を延長しています。