老舗ゲーセン『ミカド』は新型コロナに屈しない 「お前ら全員出禁な!」
長きに渡ってゲーマーたちを見守ってきた老舗のゲーセン『ミカド』もついに休業に。今後の展望について直撃インタビューを行なった。
■クラウドファウンディングを開始
ミカドに設置してあるゲームはなんと、大半のゲームが1回50円でプレイできてしまう。そんな少額で経営が回していけるのかと不安に感じた人も多いことだろう。しかし同店ではゲーム以外にも、様々なビジネスに着手しているのが強みだ。
池田氏:10日から『CAMPFIRE』でクラウドファウンディングを開始しました。これまで色々企画して、実現間近まで持っていったのに、コロナの影響で頓挫してしまったイベントがいくつかあるんですよ。
なので、そういった事業計画の前進や現在の店舗の活性化・維持を図るためにスタートしました。また、うちはゲーム業以外にもマスコットキャラクター・ミカドちゃんのキャラクターグッズや、お客さんが店に来て「打刻」するためのタイムカードのように、色々なグッズを展開しています。
お店を閉めてしまったので、お客さん達は「4月は打刻できねぇ!」と嘆いているようですが、救済措置ももちろんあります(笑)。コロナのせいで暗いムードが続くのは嫌なので、お店を閉めている間も、我々は明るくいきたいと考えています。今は「お前ら全員、出禁だから!」というテーマで作った「全員出禁」グッズが人気ですね(笑)
ほら、ゲーマーって「出禁」っていう言葉好きじゃないですか(笑)。もちろん、グッズはネット購入が可能となっています。
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■「不謹慎アンテナ」に負けない
なんとも魅力的なグッズが満載のミカド。記者も池田氏から「目が醒める代わりにクソまずい」とお墨付きをもらったオリジナルドリンクを2本、ノリで購入してしまった。
池田氏:お買い上げありがとうございます。この600円がミカドを救う礎になります…(笑)。僕も昔はゲームを「プレイする」のが大好きだったんですけど、この業界に入ってから、「自分が楽しむより、人を楽しませたほうが面白い」って気づいちゃったんですよね。
なので自分たちの足場を固められたら、後はもう全力で周りを楽しませたい。今も毎日、スタッフがゲームやってただ駄弁る動画を毎日11時から23時まで配信しているんですが、大勢の人たちが見てくれてるんですよね。
正直、ゲーセンに通い詰めている「ゲーセンファン」って、ゲーム以外に趣味知らないから、器用に生きられないっていう人が多いんですよ。僕ら店側も苦しいけど、店が閉まってるのはお客さんにとっても苦しい。だから、こんな時期に明るく楽しいことやってる人間を無闇に叩く「不謹慎アンテナ」張ってるような人たちには絶対負けない。自分たちの正義を信じて、店閉まってても全力で面白いことやってきたいですよ。