下町の人情店主が『除菌剤』を無料配布する理由 「一人一人が意識を…」
新型コロナウイルス感染拡大を受け、手作りで除菌剤を配布する電気屋店主が東京・亀戸にいる。
「私の使命は、この街の人々が安心して暮らせる街にすること。電気製品の販売や修理は、その手段のひとつに過ぎないのです」
栄電気(江東区亀戸)の沼澤栄一店主は、新型コロナウイルス感染拡大で自身も影響を受ける中、周囲に手作りの除菌剤を配布し回っている。
地元の住民に愛され、国難を乗り越えようとしている沼澤店主に、チャット取材でその人情に迫った。
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■「モノとお金の交換よりも、人情を大切にしたい」
「モノとお金の交換よりも、人情を大切にした思い」がモットーの沼澤店主。2019年3月9日放送の『出没!アド街ック天国』(テレビ東京)にも出演したことのある、地元では知られた店主だ。電気店主のかたわら、人助けも積極的に行い、ときには夫婦喧嘩の仲裁を務めたこともあったという。
新型コロナ拡大により、飲食店や商業施設が相次いで休業する中、電気屋業は東京都から休業要請は受けていない。
だが、通常通りに店を開くと、お客が商品などに触ることで感染が広がってしまう恐れがある。そのため、「入場制限の意味で、シャッターを半分閉めています。量販店など不特定多数の人が自由に商品を触ることは禁止させたほうがいいと思っています」(沼澤店主)
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■売り上げは10%減
シャッターを閉めた影響で、売り上げはコロナ拡大前と比べて10%減少。だが、苦しいときでも、沼澤店主は笑いを忘れない。
「多くの業界で売り上げが落ちているので、同じ痛みを受けて、自分も辛さを理解しました。私ってMなのかも(笑)」