小池都知事、「3密生むのでは?」という出口戦略への指摘に言葉詰まらせる

小池百合子都知事は、議論の俎上に上がっている「9月入学」についての見解を示した。

2020/05/22 16:50


小池百合子都知事

小池百合子東京都知事は22日の定例会見で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で揺れ動く「9月入学」について、「子供の意見が欠けている。聞き方もあるだろうが、子供にも意見を聞くことが必要なのでは」との見解を示した。



■「9月入学」案について指摘

教育学者らがつくる日本教育学会は、9月入学について、「現場での混乱が起きる」として、導入に反対の立場を示している。

小池都知事は「これまでも導入に向けて何度かトライしてきたが、教育だけでなく社会全体のシステムに関わる大きな視点での検討が必要」だと指摘。

「子供の意見も欠けていると思う。子供にも意見を聞くなどして、また再び出てきたテーマに対し、議論をしていくべきだ」と、冷静な見方を示した。


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■「通勤が戻るともったいない」

4月7日に緊急事態宣言が発令されてから現在に至るまでの1ヶ月間、各企業はテレワーク、飲食店はデリバリーやテイクアウトを推進し、都民一丸となって新規感染者の減少に努めてきた。

小池都知事は、この間都民の中で浸透してきた「手洗い・うがい」「ソーシャルディスタンスの確保」「3密を避ける」といった取り組みを「新しい日常の中でも続けていこう」と訴えた。

そのため、テレワークが定着した企業が再び出勤する形に戻すことについて、「緊急事態宣言が解除されて、また通勤が戻るともったいない」と述べ、オンラインを活用した新たなビジネスに対する支援の検討をしていきたいと話した。


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■緊急事態宣言の解除後は…

政府からは、25日にも首都圏を対象にした緊急事態宣言を解除するとの考えが出てきている。それについて小池都知事は、解除後、店の業種や施設に応じた4ステップ(段階)に基づき、営業時間を順次緩和していく方針を発表。

飲食店については、最初の段階でまずは現在20時までの営業を、22時まで延長とし、以降ステップが進むにつれて24時までと、緩和されていく。

だが、記者からは、「本来24時までのお店が、『ステップ1』の段階で22時で終わるとなると、逆に3密が生じやすくなるのでは?」との質問も。

小池都知事は困惑したのか言葉を詰まらせ、「なんとお答えしていいのやら…。できるだけ密にならないように、お店で工夫してもらえれば。アクリル板が店内に設置されるなど…。違和感があるかもしれないが、新しい日常の中で慣れてくるのかと思う」と述べた。

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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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