「小学0年生案」に混乱する教育現場 子を持つ親・教員が懸念する問題とは

文部科学省がコロナ情勢下での学校運営を整えるため「9月入学案」を提案しており、その導入方法として「小学0年生案」が取りだたされた。これに対し子を持つ親、現職の教員はどう思っているのだろうか。

2020/05/24 07:30


親と子
(takasuu/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

以前から取り沙汰されていた「9月入学案」に対し、文部科学省が20日に提案した「小学0年生案」がネット上で大きな話題を呼んでいる。今回は翌年に小学校入学を控えた子供を持つ親と、現職の教員に話を聞いた。



■「小学0年生案」とは

コロナ禍で混乱した教育業界の打開策として打ち出されたのが「9月入学案」であり、それを導入する方法として提案されたのが「小学0年生案」だ。

幼稚園の現年長生と年中生の4月2日~6月1日生まれの児童を対象に、21年4月から4ヶ月の間、小学0年生として小学校に通い、9月から小学1年生になるという今回の施策。しかし、年中生は年長を飛ばして小学校に飛び級入学することや、1学年の人数が増えることなど様々な問題が懸念されている。


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■子を持つ親からは不安

「9月入学案」だけでなく、「小学0年生案」といった異例の提案を前にして、対象学年の子を持つ親はどう思っているのだろうか。記者(私)は現在年長生の子を持つ20代・女性に話を聞いた。

取材に応じてくれた女性は「事情は重々理解しているつもりですが親としての正直な気持ちとしては、不安のほうが大きいです」と吐露。働きながら育児を行なっており「学童など預け先がちゃんと確保できるのか」と不安を漏らした。また、子供たちの心境に関して質問すると、「混乱はとても大きいと思います」と語ってくれた。

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■現場の教員は…
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