役場に寄贈された「ゴジラの模型」 じつは人々を救う発明品だった
北海道・標茶町の町役場で、ゴジラ型のアルコール消毒液が設置されている。
ツイッターユーザーのJ’sさんが4日、北海道・標茶(しべちゃ)町役場に設置されているゴジラ型のアルコール消毒液スプレーをツイッターにアップ。
役場という公的な場所に置かれたゴジラフィギュアだけでも相当レアだが、さらにそれが新型コロナウイルスの感染防止に一役買っていることが話題になり、ネット上で拡散されている。
しかもこの模型、前日3日にとある町民の厚意で寄贈されたものだという。
■ゴジラが出迎え
お役所に行ったら「手を使わないでもアルコール消毒液が噴霧される装置」がゴジラ仕様になってて思わず写真撮っちゃった
「マスク着用につき放射熱線は出しません」って注意書き、コレ書いた人ゴジラ好きなんだろうなw pic.twitter.com/evQjrdk9JD— J's (@Jet_Jaguar_P) June 4, 2020
「いらっしゃいませゴジラが手指を消毒します」とコメントが添えられ、役場入り口に設置されているゴジラ。「手のひらを上に向けてペダルを踏んでください 赤いノズルからアルコール消毒液が出ます」と説明文がそばに書かれており、足元のペダルを踏むとゴジラが左手に持っている噴射口から消毒液が飛び出す。
「マスク着用につき放射熱線は出しません」と、ウイットに富んだ注意書きまであり、製作者は相当ゴジラが大好きな様子だ。
関連記事:東京・港区の酒販店が77%アルコールを共同開発 「今、自分たち酒屋ができることを」
■ご本人を直撃
町役場に問い合わせをしたところ、このゴジラ型のアルコール噴霧器は町民からの寄贈品だという。その本人にアプローチができたので話を聞いた。
それが同町在住で、製作者である横井秀人さん(68)。「町の人が手作りマスクを役場に寄付していたのを見て、自分もなにかできることはないだろうか、と考えていたんです。その時、これが頭に浮かび、作ることにしました。制作期間は3日くらいですね」と、そのきっかけについて話してくれた。
5月の連休中、横井さんが買い物に行った時、荷物で片手が塞がり、消毒液のスプレーを押せないことから「足踏み式」の噴射装置を作ることを決意したという。手作りした噴射装置を先行して図書館に寄付していたが、単なるスプレーでは見た目の面白さに欠けると感じ、遊び心からゴジラにしたのだが、今回の作品となった。
「ゴジラは歴史的になにか(大きな出来事)起きた時に出てくる。本当はゴジラの放射線で口から出したかったんだけど、このご時世だからマスクを着用させました(笑)」