『ユニクロ』にマスク未着用の乳幼児と入店…店員からの一言にショック
2歳未満の乳幼児に、マスク着用を求めた店員の行動が物議を醸している。
■本社は「ご迷惑をおかけしました」
UNIQLOでは、各店舗への入店に当たり、客にマスク着用を求めているが、25日まで実施の同店誕生感謝祭の期間中、マスクがない客に対しては、マスクを配布するなどの対策を施している。
感謝祭前後では、マスクを着用していない客に検温をし、37.5度以上が確認された場合は入店を断っているが、ファーストリテイリング広報担当者によると、実際に入店を拒否された客は15日時点でいないという。
担当者は、今回のツイートを把握済みだった。国や厚労省の情報などを踏まえ、「2歳未満の子供にはマスク着用を呼びかけない」と、すでに社内で共有を行っていた矢先に起きてしまったと話す。「今回の店舗では、スタッフの知識不足で伝えきれていないところがあったかと思います。お客様にはご迷惑おかけしました。改めて、15日の朝に『2歳未満の子供へのマスク着用は呼びかけない』ことを伝えました」
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■啓発の難しさ
厚生労働省結核感染症課も、2歳未満の子供のマスク着用は、「呼吸機能が十分に発達しているわけではない」ことなどを理由に推奨していない。今回の出来事は、店員の一時的な判断ミスによるものだが、同課は「感染予防に必要な情報は、厚生労働省公式ツイッターやサイトなどで全般的に伝えてきているが、(そうした判断を招いてしまう)店員やお店に対し、ピンポイントで伝えるのは難しいところがある」と啓発の難しさを吐露している。
5月25日には緊急事態宣言が解除され、東京都の休業要請も緩和されるなど、街の人出は増加傾向にある。乳幼児を持つ親に対して「まだ感染が落ち着いていない状況ではあるので、本当に必要な外出なのか考えてほしい」と訴える。さらに、「人混みを避ける、手洗いを心掛ける、人との距離を保つといった基本的なことに注意してほしい」と呼びかけている。
さらに日本小児科医会は6月9日にサイト上で、3歳以上であっても暑さから体調不良を訴えているようであればマスク着用を強制させない重要性を強調。そのうえで、飛沫防止対策として、保護者の方を向けて抱っこさせることで、周囲へのエチケットに十分なりうるとの見解を示している。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)