学校給食による3453人の大量食中毒発生 原因は海藻サラダの可能性
埼玉県の八潮市で大量食中毒が発生。その原因を追った…
埼玉県は八潮市の小中学校で給食を食べた児童・生徒らが病原大腸菌による食中毒になったと発表。しらべぇ取材班は、県、教委、給食センターから話を聞き、その原因を探った。
■大量の児童・生徒等に食中毒症状が
埼玉県食品安全課によると、6月28日午前中、八潮市内医療機関から草加保健所に「八潮市内の複数小中学校の児童生徒が、腹痛・下痢等の食中毒様症状を呈して受診している」との通報があったため、調査を開始したという。
調査対象者は、八潮市内小中学校15校の児童生徒及び教員合計 6,922名で、うち3,453名に腹痛や下痢などの食中毒症状が出た。また、検査した児童・生徒ら17名中12名の便から病原大腸菌が検出された。
関連記事:食中毒予防「3原則」 農水省が警鐘するコロナ禍で起きやすい食中毒とは
■原因は26日に出された給食
食中毒の症状が出る前に、有症者が共通して食べたものは、6月26日12時に出された給食のみ。そのメニューは、 鶏の唐揚げ、ツナじゃが、海藻サラダ、ごはん、みそ汁だった。
県は、この給食を調理した協同組合東部給食センターに、食品衛生法第6条にもとづき、7月2日から7月4日までの営業停止処分を下した。なお、草加保健所は、6月29日と7月1日に立ち入り検査を実施したが、施設の拭き取り調査や調理工程等には不備は見つからなかったという。
県は、給食メニューのサンプルを検査するなど、引き続き原因究明を続け、また、施設の消毒や教育を実施していくとのことだ。
関連記事:尾木ママ、学校再開の先生たちへメッセージ 「子供たちを受け入れて」
■調理を業者に業務委託している
八潮市教育委員会によると、6月27日から生徒や児童が相次いで下痢や腹痛などの症状を訴え、29日には全児童生徒の5.8%にあたる377人が欠席したという。教委がメニューの献立を考えて、協同組合東部給食センターに調理をすべて業務委託している。
今回の影響で、10日までは、給食をストップさせて、弁当を持参させるという。13日からの週については、現在検討中とのことだ。