「暴れ川」氾濫から復旧に動き出す人吉市 悲しみや苦しみ封印して泥と戦う
熊本、鹿児島エリアを襲った大豪雨。その被害が顕著だった熊本・人吉市の様子は想像を絶するものだった。
「しらべぇ」取材班は、7月7日に宮崎空港経由で熊本県人吉市に入った。どんよりとした空模様は夕方になると崩れ再び雨が降り注いできた。
「想像より被害が大きい」それが第一印象だった。
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■復旧作業を邪魔する雨
停滞した梅雨前線の影響で記録的な豪雨となり被害を受けた熊本県南部に位置する人吉市。球磨川が氾濫し市内各所が水と泥に被われている。7日は、時に降り注ぐ雨のため復旧作業が思うようには進んでいない。
7月4日午前4時50分に熊本・鹿児島両県に「大雨特別警報」を発表した気象庁。大雨の場合の特別警報は、土砂崩れや浸水による何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高く、警戒レベル5に相当するもの。熊本エリアではすでに発達した積乱雲が帯状に生じる「線状降水帯」ができ豪雨となっていた。
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■「ここは人吉ではない」
明けた5日。強い雨が降り続ける中で、市民らが泥のかき出し作業や、水浸しになった家具などの搬出を始めた。道路には、動かなくなった車が点在し、倒壊した家屋などが通行を阻止していた。
その無残な光景に「ここは(いままでの)人吉ではない」と落胆する市民の言葉が聞こえた。
複数の医療機関も被災し診察に影響が出ており、他の病院での受診に切り替えている。医療スタッフが復旧活動に全力を注ぎ医療体制の復旧に全力を注いでいる。