「カイコの糞」を原料にした前代未聞の蒸留酒が爆誕 そのお味は?

カイコの糞である「蚕沙(さんしゃ)」を原材料に使用した蒸留酒の開発に成功したと発表。26日から発売が開始される。

2020/07/25 07:00


コオロギラーメンなどを手がけてきた、昆虫食の魅力を探究するチーム「ANTCICADA(アントシカダ)」と、 千葉・大多喜町の「mitosaya薬草園蒸留所」が、カイコの糞である「蚕沙(さんしゃ)」を原材料に使用した蒸留酒の開発に成功したと発表。

7月26日からネット上などで発売を開始する。


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■カイコの糞は漢方薬にも

カイコの糞

今回完成した蒸留酒は「SANSHA – Mulberry and Silkworm droppings」と命名されており、素材は、マルベリー(桑の実)、ライススピリッツ、そして蚕沙だ。

正直、「カイコの糞」とはかなり衝撃的な素材だが、実は古くから漢方として愛飲されてきたものであり、血液の流れを良くしたり、神経痛や関節痛、胃痛に効くとされてきており、本商品では口に入れても問題がないものを使用している。


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■フレッシュな飲み口

カイコの糞

完成した商品は、玉露のような奥深いグリーンの見た目と香りが特徴。味は桑の実の滋味深い香りと、ほのかな酸味、さらにはフレッシュが楽しめるという。

同商品を手がけた「ANTCICADA」は、桑の実であるマルベリーのブランデーと、桑の葉をカイコが食べたあとの未消化物である蚕沙のスピリッツをブレンドすることで、「桑を通じて生まれた2つの自然物を蒸留酒にした、世界でも類を見ない製品に仕上がった」と太鼓判を押す。

「SANSHA」は100mlで2,200円(税込)、500mlで9,680円(税込)。販売はmitosaya薬草園蒸留所ウェブサイトで7月26日10時より。


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■衰退の一途たどる養蚕業

カイコの糞

ちなみに原料には山梨県で約150年続く養蚕農家「アシザワ養蚕」の蚕沙を使用。カイコから鮮度の良い糞を収穫し、丁寧な乾燥と熱処理を加え、安心安全な素材に仕上げている。

最盛期は数百万軒あっといわれた養蚕農家は、現在全国でも約250軒ほどに激減。今回のプロジェクトはそんな養蚕農家を応援するという側面も秘めている。

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(文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤

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