九州豪雨が報道されなくなった理由 いま必要とされる支援は…
九州の豪雨災害のニュースが減ってしまった深刻な原因……。被災地でいま求められている支援と、私たちにできることは
7月に九州南部を襲った豪雨災害。とくに被害が深刻な熊本県人吉市では、災害復興へ向けて多くの支援が必要とされている。
しかし、首都圏など多くの地域では、この九州の豪雨災害についてのニュースがパタりと報道されなくなくなってしまった。
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■濁流が街と人々の生活を破壊
内閣府の発表によると、7月30日7:00の時点で7月に発生した豪雨による死者は全国で82人。このうち熊本県内での死者が62人にのぼり、現在も2人の行方が分かっていない。
発生から間もなく4週間が経った現在も、熊本県内では1,470人以上もの人がいまだ避難生活を余儀なくされている。
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■コロナ影響で報道陣の立ち入り規制
多くの人々が支援を必要としている中、豪雨の被害が少なかった首都圏などでは、この豪雨災害に関するニュースはめっきり減ってしまっている。
その大きな要因と言えるのが、東京都などを中心に新型コロナウイルスの新規感染者数が増加している問題だ。先月16日には、熊本県内の豪雨被害を取材していた神奈川県の報道関係者の感染が確認され、人吉市など多くの自治体が県外在住の報道関係者の庁舎への立ち入りを禁止に。
災害対策本部が設置された場所も含む多くの避難所内での取材も禁止された矢先、都内での感染者数が急増するなど、首都圏の人々の関心もより身近な問題へと移ってしまった。