年内解散総選挙に向け一気に動き出した与野党 野党は消費税減税を争点に据えよ
立憲民主党・国民民主党が合流する新党でも取りざたされる消費減税。次の総選挙の争点になるか。
■消費減税が与党との差別化に
泉、枝野の両氏は経済政策で目玉政策を提案している。泉氏は「コロナ収束までの消費税の凍結」を、枝野氏は「年収1,000万円程度までの中間層を中心に所得税の時限的な減免」「消費税の時限減税もしくは凍結」「貧困層への現金給付」の3つを掲げた。
ともに消費税減税・凍結を目玉に据える構えだ。れいわ新選組だけでなく、日本共産党も社民党も消費税の5%への減税を掲げる。とりわけ消費税減税という一点で野党が固まり、目玉政策とする。国民のウケもいいし、自民党との差別化になる。次期総選挙に向けた未来が見えてきた。
関連記事:立憲離党の須藤元気参院議員が都知事選・山本太郎候補を応援 「積極財政で国に影響を」
■石破茂元幹事長の秘策
同じ4日には自民党総裁選に挑戦する石破茂元幹事長の政策発表会見があった。石破氏をめぐっては興味深い動きがある。
安倍政権の元内閣官房参与でアベノミクスを牽引した経済ブレーンで、消費税増税に反対して辞任した藤井聡京都大学教授は会員制メルマガで、石破氏と1時間にわたって対談したことを明かし、次のように書いている。
「当方は、この総裁選における最大の争点はもちろん「消費減税」であると考えています。これまで石破氏には(ならびに、菅官房長官にも岸田政調会長にも)、何度も消費減税の必要性を解説して参りましたが、昨日ももちろん、その話題となりました。おりしも、石破氏は、『消費減税の検討も必要』と公言しておられます」
筆者は会見後、石破氏の経済ブレーンであり会見に同席した伊藤達也元金融相に直撃した。伊藤氏に「石破さんが消費税減税に前向きと言うことでは良いか」とズバリ聞いたところ、「そういう認識でかまわない」という発言を得た。