社民党に残るのは福島瑞穂党首ただ一人? 立憲合流を容認するかの臨時党大会開催へ
吉田忠智幹事長らは立憲民主党への合流を主張したという。臨時党大会の行方は…。
■社会民主主義へのこだわりも
筆者は福島党首の毎週の会見や隔週の吉田幹事長の定例会見に毎回出席しているが、表向きは両氏ともに「合流の賛否に対する個人的意見は差し控える」と答えている。
一方で福島党首は社民党の存在意義を毎週の会見で説いている。「コロナ危機で新自由主義からの転換が世界的に求められている」「社会民主主義は世界の趨勢で、日本で唯一、社会民主主義を掲げる社民党は貴重だ」…という趣旨の発言を繰り返す。
『月刊社会民主』11月号の巻頭言では福島党首は「今こそ社民党の出番である。新しい時代を切り開いていく社民党を作っていこう」とも述べている。
関連記事:学術会議の任命拒否問題に野党・学者・市民が猛反発 「学問の自由の侵害」
■政党要件は2025年まで
前出の記者は、「臨時党大会後には、吉田幹事長、吉川副党首、今期で勇退を決めている沖縄政界の重鎮である照屋寛徳衆院議員が離党して立憲に行くと見られています。残るのは福島党首のみ。ただ、国会議員が一人でもいれば、社民党の政党要件は2025年まで続きます」と語る。
「そもそも、福島氏は社民党が誕生(1996年)してから初の参院選で当選した生粋の社民党人。土井たか子党首(当時)に口説かれて出馬した土井チルドレンで、土井党首から直に薫陶を受けた。その大切な党を、たとえ一人になっても護っていこうと考えています」