社民党に残るのは福島瑞穂党首ただ一人? 立憲合流を容認するかの臨時党大会開催へ
吉田忠智幹事長らは立憲民主党への合流を主張したという。臨時党大会の行方は…。
■社民党に残るのは政党助成金が理由?
他方で、福島党首が一人になっても党に残るのは別の理由がある、と同氏と交流のあるNHKから国民を守る党の立花孝志代表は打ち明ける。
「政党要件を満たした公党の党首っておいしい職なんですよ。皇室行事や中曽根康弘元首相の合同葬など公式行事に、公党代表は閣僚と同じ扱いで招待される」
さらに立花氏は、経済的な問題にも触れた。
「社民党さんは政党助成金を毎年、3億円以上もらっているでしょう。議員が3人抜けたところで7,500万円減額されるだけ。2億円以上の政党助成金が毎年、支給され、福島党首と残留組が手にするんです。それが2025年まで続くわけですから、福島さんが頑として党に残るという気持ちを私は痛いほど分かります」
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■元秘書からも見限られ
党重鎮の照屋衆院議員は、4月に福島氏を「自分ファースト」だと切って捨てる意見書を党に提出した。かつていた社民党の辻元清美、阿部知子、横光克彦の各衆院議員も福島党首とそりが合わずに離党したと言われている。
さらに、立憲民主党から出馬し当選した石川大我参院議員は福島党首の秘書を務めていた。元秘書からも見限られてしまったのである。古参の党員は筆者にこう打ち明ける。
「福島党首が自分ファーストなのは事実です。党首である以上、衆院から出馬すべきという声がずっと根強いのに、本人はリスクを避け、参院議員にとどまっている。党内で風当たりが強い。しかし、党員の多数派は日本社会党時代から党員だった人たち。生涯を社民党員として終えたいと願っている人が少なくない。立憲民主党に行きたい人は行き、残りたい人は残ればいいと思う。『協議離婚』でいいんじゃないですか?」
社民党の今後は11月14日の臨時党大会で決まる。そのときは改めてレポートしたい。
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(取材・文/France10・及川健二)