仏教界も『鬼滅の刃』に注目 息子のキメハラ影響で住職がまさかの行動に
とある寺院の掲示板に、『鬼滅の刃』キャラクターの名言が登場。その背景をめぐり、住職に話を聞くと…。
■息子の「キメハラ」が思わぬ方向へ…
記者は、掲示板に「老いるからこそ 死ぬからこそ 堪らなく 愛おしく 尊いのだ」と、煉獄さんの名言を貼り出している都内の某寺院に取材を敢行。この台詞を掲示した経緯について、話を聞いてみた。
ひょっとしたら住職が同作の大ファンなのかも…と予想していたのだが、「全く読んでいません」と一蹴されてしまう。なんでも中学3年生の息子が『鬼滅』に大ハマりしており、その影響で色々と調べてみたところ、こちらの名言に出会ったのだとか。
「まあ、いわゆるキメハラ(鬼滅の刃ハラスメント)ですよね…」と苦笑する住職だが、記者も中3の頃はクラスメイトらと『BLEACH』のポエムや詠唱、解合を真似しあっていたので、思春期男子の漫画愛は非常によく分かる。
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■『鬼滅』と仏教
「『鬼滅』自体には興味がない」とつれない様子の住職にとっても、煉獄さんの名言はかなり心に響いた模様。「この言葉は命の大切さをヒシヒシと説いており、非常に仏教的です」「老いていくからこそ、病気にかかるからこそ、人は命を大切にするべきなのです」と肯いてみせた。
仏教用語には「生老病死」(しょうろうびょうし)という言葉があり、こちらは人間が決して避けることができない「生まれること、老いること、病気にかかること、死ぬこと」の4つの苦悩を意味する。
こういった仏教的な側面を理解しつつ作品を改めて読み返すと、新たな発見があるかもしれない。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)