NHKから国民を守る党が「ゴルフ党」へ党名変更 党勢衰退の起死回生になるか
一時は選挙でも注目を集め、地方議会でも少なからぬ議席を獲得したN国党。しかし最近は支持が伸び悩んでいた。
■選挙に強かったN国党
NHKから国民を守る党は選挙に強いことで知られてきた。2019年の統一地方選挙においては47人が立候補し、26人が当選。そのうち都内の区議会選挙に限っていえば20区議会すべてに候補を出し17人を当選させるというほぼ無敗の大躍進だった。
その勢いもあって、同年の参院選挙に比例区・地方区に候補者を擁立し、比例区において1議席を獲得し、立花代表が当選。政党要件を満たすための得票率2%以上もクリアし、晴れて「政党(公党)」になった。
ただ、今年の都知事選では立花代表が立候補したものの、4万3912票しかとれず大惨敗し、供託金は没収。
立花氏は結果を「(昨年参院選より党の)人気が下がったと認めざるを得ない」と総括し戦略の見直しを示唆したが、最近では地方の市区町村議会議員選挙でも負けが続き、かつての勢いがなくなっている。
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■党名変更で反転攻勢か
党名をゴルフ党に変えたのは、「起死回生の一手」「反転攻勢のチャンス」と見て良いだろう。しかし、筆者には党名変更が同党の「レゾンデートル」(存在理由)を揺るがすものに思えてならない。
昨年の参院選を思い返してほしい。立花氏が政見放送やYouTubeで主張したのは、NHKを敵に見立てて、それを放置してきたエリート政治家集団に立ち向かう庶民の味方という立場だった。トランプ大統領のようなエスタブリッシュメントにたいする抵抗者として自らを見せた。