「おまえが来たからマスクするわ」と教諭が生徒に問題発言 詳細を教委に聞いた
新型コロナウイルスに関しての教諭の差別的発言に非難殺到。その真相とは…
■教諭の処分に対して非難殺到
週明けの5日に校長と教諭で家庭訪問をするも、教諭はあいまいな回答に終始した。その後の家庭とのやり取りの中で、教諭は生徒が訴えていた発言を認め、16日に生徒と保護者に対して正式に謝罪した。
教委の聞き取りに対しては、「差別の意図はなかった」と話したが、学校教育課の担当者は「そもそも生徒に対して、『おまえ』よばわりしている時点で不適切だ」と語る。
この教諭に対しては、文書戒告、校長には厳重注意の処分が下されたが、ネット上では「また甘すぎる処分」、「教諭は守るが生徒はほったらかしの教育委員会」などといった非難が殺到している。
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■教委のチグハグな対応が明らかに
当該生徒は、学校側に強い不信感を持ち、精神的なショック受けたことから、7日間ほど欠席することになった。しかし、教委はスクールカウンセラーや臨床心理士を派遣することもなく、対応を学校に丸投げしていたことも取材でわかった。
また、教諭に対しては聴取しているにも関わらず、生徒や保護者からは全く話を聞かずに処分を下した。さらに、当初この事実を知らなかった当該校の教員全員に対して、10月26日と11月9日に人権等の研修を受けさせるなど、チグハグな対応も明らかに。
当該教諭の発言について、三重県の鈴木知事は「県をあげて偏見が差別がないよう取り組む中、教員が相手の気持ちを十分察することなく発言することは断じてあってはならないことで、きわめて遺憾に思う」とコメントした。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)