柄本佑は「歌舞伎俳優のように血統書つき」 『痛くない死に方』高橋伴明監督が語る
柄本佑主演『痛くない死に方』の高橋伴明監督とドキュメンタリー『けったいな町医者』の毛利安孝監督が語り合う。
■「生まれついての俳優」
俳優としての柄本について、高橋監督は「正統な俳優。生まれついての俳優。歌舞伎俳優のように血統書つき」とユーモアを交えて話し、白髪姿で末期がん患者を熱演した宇崎については、監督からの指示ではなく、「衣装合わせに、あの雰囲気で来たんです」と明かした。
映画のモデルとなった長尾氏は、ドキュメンタリーの中で歌を披露しているが、映画の主人公は特に歌ったりはしていない。高橋監督は「佑のキャラにあれをやらせると、長くなっちゃう」と答え、同作のテーマがあくまでも「看取り」であることを強調。在宅医療にまじめに取り組むうちに成長するというストーリーにしたという。
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■患者の「最期の瞬間」も
一方、ドキュメンタリー映画『けったいな町医者』で、長尾氏の日常を2ヶ月以上にわたって追った毛利監督は、長尾氏について「著書に書いていることを体現されている。書いてはいるが、“眉つば”かと思いながら助手席にいたけれど、誠実にまじめに取り組んでいられた。まったく嫌な顔をせず、ここまで愚直にやるんだとびっくりしました」と語った。
ラストシーンの患者の「最期の瞬間」については、「(撮影を終えて、東京に)帰ると言った日の夜なので、(長尾氏からの)連絡がなかったら本当は新幹線に乗っていました。情報の順序を少しいじっているところはありますが、ほとんど時系列そのままです」と説明した。