着物姿で歩いていた女性 『鬼滅』キャラに間違えられての神対応が素敵すぎる

アニメ第2期に関する情報も解禁され、勢いの衰える気配のない『鬼滅の刃』だが、同作のキャラクターに「間違えられた」という女性のツイートが話題になっている。

2021/02/17 05:30



■すれ違いざまの神対応にほっこり

日本舞踊の先生である祖母と歌舞伎を観に行った帰り道、角を曲がってきた親子の男の子が藤間さんの姿を見て、「あれ? あ! 無惨だ!!」と反応。

突然の事態に動揺してしまっても無理はないのだが、藤間さんは男の子にしっかりと会釈を送るという神対応をみせる。しかし心の中では「チガウヨ」と呟いていたそうだ。

その後、自宅に着いてから鏡で自身の姿を見て「確かに…そう見えるかもしれない」と感じ、自撮りツイートを投稿したという。同ツイートは2万件以上ものRTを記録しているが、藤間さん本人は「特に無惨に寄せたつもりはありませんでした」とコメント。

日本舞踊
(画像提供:藤間悠愛さん)

「一日出かけた後だったので、髪もヨレヨレ、マスクでメイクもヨレヨレ…何より寒くて険しい顔をしていたのかも」「濃いメイクも相まって『無惨』に見えたのかなと思いました」と当時の様子を回想してくれた。


関連記事:GACKT、11年前のPVが『鬼滅』鬼舞辻無惨にそっくり? 検証動画が話題に

■日本の伝統と『鬼滅』

『鬼滅』の舞台となるのは大正時代。西洋の文化も浸透してきている時代ではあるが、同作をきっかけとして「古き良き日本文化の魅力」を見出すファンも少なくない。例えば『鬼滅』の影響を受け、剣道に興味を持つ子供たちもいるという。

無惨さまと見間違えられてしまった藤間さんも、じつは『鬼滅』の大ファン。劇場版の感想については「大号泣して酸欠になったほど、心に響くものがありました」とコメントしてくれた。続いて、日本文化の伝え手である藤間さんに「日本舞踊」の魅力を訊ねてみる。

日本舞踊
(画像提供:藤間悠愛さん)

2歳から日本舞踊を始め、2歳7ヶ月で初舞台に立った藤間さん。祖母の指導する教室では、小さな子供から90歳を超えている高齢者まで、幅広い年齢層の人々が稽古に来ているという。「日本舞踊は、足腰を使い、体幹の強さを養えるため、年齢を重ねても続けることができます」「お稽古中は頭から手の指先、足の爪先まで『鬼滅』のように全集中で踊ります」と、日本舞踊と『鬼滅』の共通点を挙げてくれた。

日本舞踊
(画像提供:藤間悠愛さん)

続けて、「年齢や体力に合わせて振り付けを変えられる柔軟性もあるため、老若男女、誰でも楽しめる舞踊といえるのではないでしょうか」「異なる世代の方々とのコミュニケーションがとれるのも、他の習い事にはない魅力だと思います」と、その魅力について語る。


関連記事:GACKT、『鬼滅の刃』鬼舞辻無惨になりきりアカペラ熱唱 完成度に反響相次ぐ

■着物を着て舞う「美しさ」

日本舞踊
(画像提供:藤間悠愛さん)

件のツイートでは無惨さまに似た着物姿に注目が集まったが、日本舞踊では着物を着用するほか、礼儀作法や所作の美しさが身につくのもポイント。「お役にもよりますが、セリフ無しで演じることが多いので仕草や振り、表情などさまざまな表現方法でストーリーを表現します」「日本の四季のような繊細な表現も多く、日常生活ではできない経験や体験ができるのも楽しいです」と、藤間さんは語る。

日本舞踊
(画像提供:藤間悠愛さん)

また藤間さんの流派・宗家藤間流の特徴は、衣装や大道具などを用いず紋服で踊る「素踊り」を大切にしている点。「ごまかしがきかない分、踊りの実力が露わになりますが、踊りの美しさがより表現されるのが魅力です」と見所を教えてくれた。

日本舞踊
(画像提供:藤間悠愛さん)

宗家は「歌舞伎舞踊振付師」という肩書きも担っており、歌舞伎の指導、構成、振り付け、脚本、演出、作曲などマルチに活動。宗家の担当してきた作品については、「中村獅童さんとボーカロイドの初音ミクとの超歌舞伎や、市川海老蔵さんの源氏物語など新作歌舞伎などもそうです」と例を挙げている。

「日本舞踊は敷居が高いと思われがちですが、宗家は『敷居は低く、格式は高く』と考えています」「もっと多くの方に日本舞踊を楽しんでいただきたい、魅力と知って頂きたい、という思いで活動しています」と、そのスタンスについて語ってくれた。

日本舞踊
(画像提供:藤間悠愛さん)

今回のツイートに興味をひかれた人は、無惨さまのように美しく、凛とした魅力を備えた日本舞踊の門戸を叩いてみてはいかがだろうか。

・合わせて読みたい→GACKT、『鬼滅の刃』鬼舞辻無惨になりきりアカペラ熱唱 完成度に反響相次ぐ

(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

ツイッター伝統話題和服着物鬼滅の刃
シェア ツイート 送る アプリで読む

編集部おすすめ


人気記事ランキング