茨城県立高校53校・約400人に入試採点ミス 不合格になった生徒もいた実態を直撃
採点ミスにより不合格になった生徒への「費用補償・精神的な補償」も今後検討
茨城県教育委員会は、2021年度県立高校入試において計53校・408件の採点ミスがあったと発表した。学力検査を実施した93校中半分以上の高校でミスが判明する異常事態。いったい何が原因なのか、詳細を教育委員会に聞いた。
■採点ミスで不合格
採点ミスの内訳は、配点や部分点を誤った(113件)、集計時に計算し忘れた(77件)、正解を不正解、不正解を正解とした(142件)、採点漏れ等(76件)となっている。
採点ミスがわかったキッカケは、不合格となった牛久栄進高校の受験生の保護者による全5教科の答案開示請求。請求があった17日に同校が再確認したところ、国語で2件の採点ミスが発覚した。
その後、県教委が今年度に実施した高校のすべての答案をチェックしたところ、ミスが続々と発覚。牛久栄進高校・境高校・取手第一高校の受験者各1名については、合格とすべきところを不合格としていた。そのため、当該受験者と保護者に謝罪し、追加合格者として認定。
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■各校6人体制で採点
高校教育課によると、入試の採点は各学校の教諭と常勤講師によるのべ6名体制で実施していたという。3名が丸つけをし、残りの3名がチェックをしたが、ミスを見抜けなかった。
3月3日に入試を実施し、すべての学校において1日もしくは2日で採点を完了。ミスがあった県内有数の進学校水戸一高では、受験者429人の採点を短期間で終わらせた。