イルカが海面をジャンプするのはなぜ? 意外な理由をチコちゃんが解説
『チコちゃんに叱られる』でイルカがよくジャンプする理由について解説。ただ闇雲に飛んでいるわけではないようだ。
9日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ、「イルカがジャンプするのはなぜ」が注目を集めている。
水族館やテレビの映像で見るイルカといえば、水面をジャンプしている姿だが、どうしてジャンプを繰り返すのだろうか。
■「アカを落とすため」
チコちゃんの気になる回答は「体についたアカを落とすため」という。アカを落とすという行為はどういった意味があるのだろうか。
イルカがジャンプしてアカを落とすのはキレイ好きだからというわけではないようだ。天敵であるシャチやサメから身を守るための行為だという。
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■早く泳ぐために…
アカを落とすことで早く泳げるというのが最大の理由である。イルカは通常、時速15kmのスピードで泳いでいるが、「敵から逃げる」「獲物を追いかける」場合には、最高速度40kmにまで加速する。
この素早い泳ぎを実現しているのが、イルカの表面を覆う弾力性のある皮膚である。海水の流れが表面がツルツルの硬いボディにぶつかると表面に小さな渦ができる。この渦が大きな抵抗となり、速度を落としてしまう。
イルカの皮膚は、弾力があって柔らかいため、海水が当たる部分が流れに合わせて凹み、渦ができないようになっている。そして、泳ぐ速度に大きな影響を及ぼすのが表面に付着したゴミやアカ。競泳水着でもこの原理が利用され、高速水着が開発されている。
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■アカがあると抵抗が増す
人間は1日におよそ1回皮膚が入れ替わり、古くなった皮膚がアカとなって剥がれ落ちる。イルカの場合は1日12回(2時間に1回ペース)で皮膚が生まれ変わるのだという。
イルカの皮膚は角化細胞がとても多く、人間の10倍近いスピードで皮膚が入れ替わるため、人間よりはるかに多くのアカが出てきてしまう。これが身体の表面にたまると泳ぐときのスピードに影響が出てしまう。皮膚の凹みにアカがたまり、利点が失われてしまう。
これを防ぐためにイルカはジャンプして、水に落ちる際の衝撃や流れの勢いによってアカをキレイに落としている。ただ闇雲にジャンプしているわけではなく、身体のメンテナンスとして行われているものだった。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)