東京で見かけた張り紙、何かがおかしい 大阪民の「東京スゲェ…」に共感の声相次ぐ
東京都内で発見したという注意書き。あまりにぶっ飛んだ内容に、発見者は驚きを隠せない様子だ。
■張り紙周辺の「様子」に思わず納得
仕事関係の講習会に参加するため、大阪から東京にやって来たバイオマンさん。Googleマップを確認しつつ、靴を買おうと「有明ガーデン」に向かっている途中で、件の張り紙と遭遇したのだ。
当時の様子について尋ねると「私は東京に来るのは今回が2回目で、恥ずかしい話ですが大阪の都会とは比べ物にならない大都会東京に驚き、感動していた最中でした」と、照れ笑いを浮かべつつのコメントが。
そんな状況で、追い討ちをかけるが如く凄まじいインパクトを秘めた張り紙が出現したため、「いやちょっと待てや!」「東京はなんでもありなのかっ! すごっ!」と、感動すると同時に思わずツッコミを入れ、さらには大笑いしてしまったそうだ。
なお、張り紙の周りの駐輪状況については「目視できる範囲には、自転車やバイクはありませんでしたね」「ただ、その紙を目視で確認できない付近の場所には自転車が一台フェンスにもたれかけてありました。ですので、紙が見える範囲に関しては、効果が現れていたのではないかなと思います」と振り返りつつ、かなり鋭い分析を見せてくれた。
関連記事:陣内智則、誹謗中傷メッセージに神対応 「さすがプロの芸人」と称賛の声
■区役所に詳しい話を聞くと…
果たして、有明のある江東区および、張り紙の発見された周辺のエリアは、実際に放置自転車・バイクの台数が多いのだろうか。
こちらの疑問を江東区役所・政策経営部広報広聴課に投げかけてみると、「自転車、原動機付自転車および自動二輪車の放置状況につきましては、近年減少しております」という回答がみられた。
なお、張り紙が発見された近辺にある「国際展示場駅」「有明駅」の放置自転車・バイク数についても近年減少しているそうだ。
参考までに2020年度のデータを参照すると、江東区の駅周辺に放置されていた自転車、原動機付自転車、自動二輪車の数は計786台。同年の東京23区では、渋谷区駅周辺の放置数が最も多い2,272台となっている。
件の張り紙からつい悪い方向に想像力が働き、「江東区では目立って自転車の放置数が多いのでは…」と先入観を持ってしまった人もいるかもしれないが、データを見る限りではそういった傾向は全くなさそうだ。
ちなみに江東区では自転車の収容に力を注いでおり、担当者も「区が管理・運営に関わる自転車駐車場は、現在区内21駅に計54施設あり、収容台数は合計22,731台になります」「直近では、昨年4月に『国際展示場駅自転車駐車場』『有明駅自転車駐車場』を開設し、収容台数は合計375台分増加しました」と、具体的な施策について説明している。
他にも、放置自転車が多発する地域の駐車需要を満たすため、23区初の1台単位での補助区分を新設し、小規模スペースを活用した自転車駐車場の整備を促進したりと、様々な試みを実施しているという。
関連記事:都内居酒屋、休業要請に対し「いやなので」 店頭に貼られたトンチに称賛相次ぐ
■気になる「張り紙」の後日談
と、ここで気になったのが件の張り紙の「管理元」である。放置自転車といえど窃盗を教唆するかのような文言は、間違いなく市区町村が公式に掲示したものではないだろう。
張り紙が貼られていたガードパイプ周辺の道路は「都道」のため、ガードパイプの管理元は「東京都」となる。そこで東京都第一市街地整備事務所に話題の張り紙について尋ねてみたところ、やはり「私どもが張り出したものではございません」という正式な回答が。
前述のツイートが話題になった頃と前後し、同事務所でも張り紙の存在に気づいたようで、「近いうちに撤去する方向で調整しております」と今後の動きについて説明してくれた。
・合わせて読みたい→都内居酒屋、休業要請に対し「いやなので」 店頭に貼られたトンチに称賛相次ぐ
(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)