五輪観戦児童に「できるだけスポンサー社のもの」 教委は「熱中症予防のほうが大事」
持ち込む飲み物の量についても、組織委員会は「テロ対策などの観点からも飲みものの量を変えることはできない」と拒否。
茨城県鹿嶋市内の小中学生あわせて約3,600人が、市内のカシマスタジアムで今月22日、25日、27日の3日間オリンピックのサッカー競技を観戦することになっている。
そこに持ち込む飲料を「できるだけ大会スポンサー社製のもの」と指示を出していたのは、教育委員会ではなく、組織委員会の担当者だったことが取材でわかった。
■組織委員会から指示か
鹿嶋市教育委員会によると、市内の小中学校16校が参加した今月9日の説明会には、各学校の教諭2~3人と教委から3人、組織委員会の担当者1人が出席した。
この場で組織委員会担当者から、「できるだけ大会公式スポンサー社製のペットボトルを持ち込むように」との指示が出されていたという。また、「スポンサー社製のものはそのまま持ち込めるが、他社製品の場合はラベルをはがすように」との指導もあったとのことだ。
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■一部小学校が独自に
しかし、教委は飲料メーカで扱いを変えると混乱をまねきかねないと判断。12日に開催された教頭会で、「すべてのペットボトルのラベルをはがすように」などと書かれたマニュアルを配布した。
このマニュアルは15日に各家庭に配布されたが、一部の小学校では独自文書を作製。そこに9日の説明会での「できるだけスポンサー社製の飲料をお願いします」と記載されていた。