小山田問題でカズレーザーより太田光に分がある理由 SNS・法・当事者性の観点から
小山田圭吾障碍者いじめ問題での論点「SNS」「法」「当事者性」「時代性」を整理する。
■法治主義の原則
しかし一方で、法の処罰をすり抜けたにせよ、それでも処罰は法によるべきとする法治主義について唱える論者は、哲学者の東浩紀氏、社会学者の古市憲寿氏、また先の太田と多い。
SNSによって、人々が直接に意見を表明しやすくなった今日、それは利点であるとともに危うさも伴う。
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■SNSの問題性
太田が『カーボーイ』で人が人を裁くことの危うさを唱えた際、ウェブ上では、これを現代の「魔女狩り」とするコメントも見受けられた。社会学者のエミール・デュルケムが集団儀式を表す「集合的沸騰」の概念も当てはまる。
「集合的沸騰」は人々に必要なものではあるわけだが、個人を裁く際に用いられるべきではないだろう。