池上彰氏が東京大空襲の現場を歩く 『池上彰の戦争を考えるSP2021』
『池上彰の戦争を考えるSP2021』が15日に放送。作家・半藤一利さんの体験を通じて「市民が見た戦争」を伝える。
■「戦災孤児」らに話を聞く
終戦後、戦争で両親を失った戦災孤児は約12万人にも上った。引き取り手がなく、路上で生き続けなければならなくなった「浮浪児」と呼ばれた子供たちは約3万5,000人に及んだ。彼らや焼け出されて家を失った人たちの多くが上野駅の周辺に集まった。
終戦からほどなくして現在の「アメ横」に闇市が生まれ、浮浪児らは露店の手伝いをして糊口をしのいだ。そこで、池上氏は戦災孤児だった女性や、戦災孤児を引き取る活動を行った児童養護施設の関係者に話を聞く。
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■どのように継承していくのか
放送を前に、池上氏らのコメントが到着している。
池上彰氏:終戦から76年。戦争体験者が一段と少なくなる中、戦争体験をどのように継承していくのかが問われています。
戦争の歴史を調べ続け、「歴史探偵」と自称していた作家の半藤一利さんは、晩年、自らの戦争体験を語り始めました。その思いをどう受け継ぐことができるのか、番組で模索します。
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■戦争の恐ろしさを伝え続ける
福田裕昭エグゼクティブプロデューサー:1月に逝去された半藤一利さんは生前「戦争はある日突然やってくるものではない。長い長い我々の『知らん顔』の果てに起こるものなんである」(『墨子よみがえる』)と記しています。
この番組ではこれまで幾度となく半藤さんからご協力をいただきました。今年の企画は、77年前、半藤さん自身が被災された東京大空襲の現場を、池上彰さんが歩きます。戦争の恐ろしさを伝え続けるために。
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(文/しらべぇ編集部・しばたけろこ)