河野太郎氏、自民党総裁選に出馬会見 短い決意表明や質疑応答にも河野流
ワクチン担当大臣としての活躍が目立つ河野太郎氏。自民党総裁選への出馬会見に多くの取材陣が詰めかけた。
ツイッターのフォロワー数が239万を超え、国民的人気の高さでも知られる河野太郎ワクチン担当大臣が、10日、衆議院第1議員会館で記者会見を開き、自由民主党総裁選への立候補を表明した。
■12年ぶり2度目の挑戦
河野氏が総裁選に立候補するのは2009年以来2回目。当時は麻生太郎氏の後継をめぐる総裁選で、谷垣禎一氏に敗れている。その後、外相や防衛相など重要閣僚を歴任。
また行政改革担当大臣として、行政書類における「はんこの廃止」などの看板を掲げ、一部を実現。この日の会見ではこの成果にも胸を張った。また、直近1年はワクチン担当相として自身のツイッターアカウントも活かして情報発信を続けている。
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■短い会見ながら決意表明も短く
岸田文雄・前政調会長の出馬会見が長い質疑応答も含めて2時間以上、高市早苗・元総務相の出馬会見は、事前に約1時間とアナウンスされていたもののに、実際には2時間に及んだ。
河野氏は会見スタートより15分早く会場を訪れて写真撮影に応じたものの、会見は1時間。それもあってか、高市氏の場合はじつに43分に及んだ会見冒頭の決意表明はわずか15分。その後は各社からの質疑に応じた。
通常の記者会見では、質問は幹事社、次いでテレビ・新聞など大手メディアから順に当てられることがほとんどだが、この日は「前から順」に当てられたため、フリー記者やネットメディアなども冒頭に質問する姿が。些細なことだが、河野流が垣間見えた一瞬だ。
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■原発新増設は「現実的でない」
これまで河野氏が主張してきた「脱原発」などについても、各メディアから質問が。
原子力発電については「いずれゼロになる」としながらも、カーボンニュートラルに向けてまず石炭石油、次いで天然ガスなど化石燃料の削減を優先する姿勢を明らかに。また、原発の新増設については「現時点では現実的ではない」と説明した。
その他、女系天皇や消費税、デジタルを活用した農業の生産性向上、財政のプライマリーバランスなどについても、1人1問に絞ってそつなく回答している。
質疑応答については、これまでの会見では時おり木で鼻をくくったような回答も見られた河野氏だが、この日は時間は短いながらも丁寧な回答が目立ったと言える。
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■当初の予定時間超える
冒頭の決意表明を端的にしたものの、詰めかけた取材陣の数が多く、また1人1問のルールを守らない記者がたびたび注意されたことなどもあって質疑応答を含めて1時間には収まらず、13分ほどオーバーして終了した。
高市早苗氏の会見同様、会場を去る河野氏に大声で呼びかけた記者もいたが、河野氏は応じずに会場を後にした。
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(取材・文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤)