コロナ禍のストレスであおり運転が増加? 国内では妨害運転罪の施行後も…
妨害運転罪施行後も止まらぬあおり運転。米国では危険運転とコロナストレスとの関係性を懸念。
■日本は年間100件検挙
一方、日本の警察庁によると、「妨害運転罪」を昨年6月に施行以来、1年間のあおり運転の総検挙数は、大阪府をトップに埼玉県、東京都、北海道などの順で計100件に上った。人身事故は23件発生し、2件が重傷。
主な摘発は急ブレーキ、蛇行、幅寄せなどで、車間距離を無視するドライバーが2017年以来、増加傾向を辿るとともに、危険運転致死傷罪の適用も右肩上がりとなった。
関連記事:かまいたち、濱家が自動車教習所を辞めた理由 視聴者は「めっちゃ分かる」と共感
■陰湿社会を反映か
建設作業員の男がワゴン車を追走し停止させ、夫婦2人を後続のトラックに衝突させ死亡させた2017年6月の神奈川県高速道路事故など、あおり運転が国内でも深刻な社会問題として浮き彫りになっている。
日米に共通する悪質運転の背景について、米国の心理学者、ライアン・マーチン氏はニュース紙面で「おたがい見知らぬ者同士の匿名性にある」と車内の密室性を指摘。
撲滅に取り組む国内の関係者も「匿名を盾に責任逃れし、他人を無差別攻撃する陰湿なネット社会と、心理構造は同じ」と分析する。