昔懐かしいおもちゃがまた生産終了 メーカーは「値上げしにくい業界のため」
マジック魔法刀は、柄の部分にバネが仕掛けてあるため、刀が当たると引っ込むように出来ている。
昨年9月にしらべぇ編集部は、1970年頃から販売が続いていた「不思議なけむりが発生するおもちゃ」が終売となる件を取材。くしくもその1年後に同時期に発売が開始された「マジック魔法刀」が生産終了を迎えた。
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■業者の高齢化
販売元の堀商店(愛知県名古屋市)成瀬さんは、「この商品は1社のメーカで作っており、中身の制作は下請けの内職業者に任せていた。その業者が高齢化したことと、このご時世も影響している」と話す。
マジック魔法刀は、柄の部分にバネが仕掛けてあるため、刀が当たると引っ込むように出来ている。また、STマークが付いており、安全面について注意深く作られたおもちゃだ。駄菓子店などで100円から150円で販売されており、コスプレや演劇用小道具としても使用されていた。
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■簡単に値上げできない
お祭りでの屋台くじのハズレ景品として使われているものは、中国製で価格も半額程度。雑なつくりで、刀も引っ込まないがこういった中国製製品に、メイド・イン・ジャパン製品が侵食されてしまった。堀商店ではすでに在庫ゼロの状態。
成瀬さんは「子どもたちのお小遣いで買えるということをポリシーにしているメーカーが多く、簡単に値上げできない。メーカー側は利益を削りながら存続させているため、経営体力的にもなかなかキツイようだ」と語った。今後もこういった流れが続くのではないかと危惧しているという。