2年間首にタイヤをかけていたヘラジカ救出 人間社会で危機にさらされる野生動物
2年間の成長でタイヤが抜けなくなり、角を切断する大掛かりな作戦に…。
アメリカ・コロラド州デンバー南西に位置するパインの道路沿いで、少なくとも2年以上の間、車のタイヤを首にかけていたヘラジカが麻酔で捕獲され、角を切ってタイヤを外すことに成功した。『The Guardian』などの海外メディアが報じている。
■2年間タイヤ付きで生活
コロラド州の野生動物保護局『コロラド・パークス・アンド・ワイルドライフ(CPW)』によると、このヘラジカは北米で「ワピチ」や「エルク」などとも呼ばれるアメリカアカシカの4歳半の個体で、体重はおよそ270kgにもなるという。
この個体が初めて目撃されたのは2019年で、少なくとも2年間にわたって、首に車用のタイヤをかけながら生活していたことになる。
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■角が邪魔でタイヤが取れず
ヘラジカの首にかけられたタイヤを取り除くため、保護局のスタッフはこれまでに何度も捕獲を試みており、4回目にしてついに麻酔銃を用いた捕獲に成功。
しかし、タイヤを首にかけたまま過ごすうちに、角も成長して大きくなってしまったらしい。そのままではタイヤを引き抜くことができず、計5ヶ所の角を切断するという大掛かりな作業の様子が、CPWの公式ツイッターに動画で公開されている。