令和の転売防止、まさかの昭和に回帰か… シンプル且つ強力で「素晴らしい」の声
ノジマがPS5の転売防止策として、新たな試みをスタート。その驚きの内容に、称賛の声が寄せられているのだ。
■店側が「最も心を痛める」瞬間に納得
ノジマの転売防止策がすごい。
箱に名前を書かせるとか、内袋を捨てるとか。
昔あった、ファミコンの借りパク防止さくを彷彿とさせる。。。 pic.twitter.com/CA4IOteFK9— かーくん (@kaz__kun) October 6, 2021
「転売防止策」を新たなフェーズに押し上げた感すらあるノジマの取り組み。こちらは慎重な協議を重ね、「買取(転売)金額が大きく下がる要素として、箱に何かが書かれている、というものがある」というポイントを出発点とし、誕生したものだという。
ノジマではこれまでも「ユーザーの購入履歴を参照する」といった方法で転売防止策を講じてきたが、販売側と転売ヤーとの勝負は常に「いたちごっこ」の様相を繰り返しており、データ上の確認・管理のみではやはり限界があった。
そこで独自の手法で転売ヤーの手口や動向を探り、転売ヤーに対する知識を着実に蓄積していく。
そうした地道な企業努力に加え、店頭スタッフの協力を得たことで、今回の防止策に踏み切ったのだ。また転売による「弊害」について担当者が語ったエピソードの中には、思わず聞いている側も胸を痛めてしまう内容のものも少なくなく…。
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■歩みを止めるわけにはいかない
「現場目線」や「現場の空気」を非常に重視しているノジマ。
今回の取材に応じてくれた担当者は「(転売行為の弊害で)欲しかった商品が手に入らず、悲しそうな顔をしているお子様の表情を見るのが一番辛かったです」と、悲痛そうな面持ちで口にしていた。
実際、過去には「子供がいるユーザー」「誕生日が近い子供がいるユーザー」を優先して販売する、といった転売防止策を考案していたが、いずれも残念ながら実用化には至らなかったそうだ。
前述の通り、転売防止策の実施と転売ヤーの転売行為は完全に「いたちごっこ」を繰り返しているため、転売を一件も出さないよう取り締まり、完全に排除することは不可能である。
しかしそれでも誰かが消費者のために立ち上がり、声を上げなければ、「転売ヤーの一人勝ち」という最悪の事態で全てが終わってしまう。弛まぬ企業努力を継続し「商品を本当に欲しい人たち」のために試行錯誤を繰り返すノジマに、心から敬意を表したい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)