牛糞使用のフィルターで海水を真水に 世界的な飲料水不足を解決できるか
大規模な海水淡水化施設を造る必要がなく、田舎町でも自作できる海水濾過フィルターが発明され、話題になっている。
海水を飲料水に変える技術は、これまでも多くの研究者たちが挑んできたテーマである。
このたびアメリカの研究者グループが発表した牛糞を使用したフィルターが、積年の課題を大きく前進させる一歩になるかもしれないと、『Daily Mail UK』など海外メディアが報じている。
■世界的な飲料水不足に対処
ユニセフの発表によれば、現在世界で14億以上の人々が水不足に悩む地域で生活しており、地球上に存在する水のわずか3%しか飲むことができないという。これまで多くの研究者たちがこの問題に対処するため、海水を真水に変える研究を絶えず続けてきた。
そしてこのたび、アメリカ・ノースイースタン大学の研究者たちが、そのままでは飲むことのできない水を浄化するため、牛の糞便を用いたフィルターを作成するプロセスを開発したと発表。世界的な飲料水不足への対策になるのではないかと、期待されている。
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■サスティナブルな方法を模索
現在、海水を真水に変えるための方法として、海水淡水化というろ過方法が用いられているが、ノースイースタン大学のイ・ジョーン教授によれば、これには難点があるという。使用する素材の高額な費用やサスティナブルでないこと、さらに電力が必要な点だ。
そこで、よりサスティナブルな方法を模索した結果、低コストでかつ簡単に手に入るもので、簡単に製造できる方法を開発したと発表したのだ。