リサイクル店で見かけた工具、何かおかしい… ジャケ買い不可避のデザインが話題に
とある店で、インパクトが強すぎるリサイクル品を発見。これは絶対二度見するだろ…。
いわゆる「ジャケ買い」と呼ばれる行為は、何も音楽界隈に限ったものではない。例えばドリンク類やタバコのパッケージなどを見て「デザインがビビッと来たから」という理由で購入に至ったならば、それは立派な「ジャケ買い」である。
以前ツイッター上では、思わずジャケ買いしたくなる「丸鋸(まるのこ)」が話題となっていたのをご存知だろうか。
【話題のツイート】絶対使わないけど欲しいわ…
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■書いていて混乱してきた
念のため説明しておくと、「丸鋸」とはその名の通り円形をした鋸の刃で、電動モーターで回転させることで材料を切断する電動工具。専門職に就かない限りは現物を拝む機会自体もそうそうなく、「実際に使用した経験がある」という人の数もかなり限られてくる。
では「思わずジャケ買いしたくなる丸鋸」とは一体、どういった代物なのだろうか…。ツイッターユーザーのイル・カポネさんが投稿した一件のツイートには、こちらの疑念に対する「雄弁な回答」が収められていたのだ。
ツイートに添えられた写真をみると、そこには「超硬刃丸鋸 トーワチップソー」なる商品が写っており、パッケージには「富士山をバックに走る新幹線の車体に5枚の丸鋸が刺さっている」という、文章を打っている記者自身ですら思わず首を捻り、何度も写真を見返してしまうようなイラストが描かれていたではないか。
何度見てもやはり「富士山をバックに走る新幹線の車体に5枚の丸鋸が刺さっている」としか説明できない、凄まじくシュールなデザインである…。
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■往年のメタル名盤にそっくり
件のツイートは投稿からわずか数日で7,500件以上ものRTを記録しているワケだが、単なるシュールなデザインのパッケージが、なぜこれほどまで多くの人々の心を惹きつけたのだろうか。これには恐らく、パッケージの「デザイン」とイラストの「タッチ」が大きく影響していると思われる。
古来より「史上最もダサいジャケットのアルバムは何か?」という議題が上がる際は「メタルとヒップホップの一騎討ちになる」というのが定説で、メタル(ヘヴィーメタル)とヒップホップ界隈には「もう一周回ってハイセンスなのかダサいのか分からない」というジャケが非常に多い。
今回話題になった「トーワチップソー」はデザイン、イラストのタッチが共に70〜80年代メタルの「愛すべきダサジャケ」に非常に酷似しており、同ツイートには「メタルダサジャケ」の代表格であるニューヨークのヘヴィーメタルバンド・Riotの『Narita』をはじめとする、様々なジャケの画像を添付したリプライが寄せられる事態となった。
『Narita』のジャケも「ジェット機をバックとし、骸骨の山の上に力士に扮したジョニー(頭はアザラシで体は斧を持った人間というマスコットキャラ)が描かれている」という凄まじくシュールなデザインなのだが、こちらも「トーワチップソー」同様に富士山が描かれている。
メタルはジャンル名の通り、ジャケに「金属要素」を多分に含むケースが多く、そうした意味ではヘヴィーメタルを代表するイギリスのバンド・Judas Priestの『Painkiller』ジャケなどはモロに「丸鋸」が登場している。
また「LAメタル」ムーヴメントを盛り上げたバンド・W.A.S.Pのフロントマンであるブラッキー・ローレスも、自身の股間や腕に丸鋸を装着するファッションが印象的であり、そうした部分からも「トーワチップソー」とメタルの間には強い親和性が感じられた。
果たして、ツイート投稿主のイル・カポネさんは一体どこでこんな「衝撃ジャケ」と出会ったのか…。詳しい話を聞いてみることに。