てんかん持ちの3児の母が授乳中に発作 下敷きになった息子とともに死亡
出産を終え自宅に戻る直前に、発作を起こして倒れた母親と、その下敷きになった新生児が死亡した。
てんかんという持病とうまく付き合いながら、3度の出産に挑んだ母親。産院の個室で授乳している最中に発作が起き、母子ともに死亡するという悲劇が起きた。『Daily Mail UK』など海外のメディアが報じている。
■持病のてんかんと出産
アイルランドのコークで暮らし、3児の母であるマリー・ダウニーさん(36)は、2010年にてんかんと診断されていた。
しかし最初の子供を妊娠した際、薬の影響を恐れて途中で抗てんかん薬の服用を中止。すると妊娠30週で発作が起きたため、再度服用を始めることになったという。
マリーさんの3度の妊娠すべてを担当し、Cork University Maternity Hospitalでてんかん持ちの妊婦の診療実績を持つ産婦人科医・オドノーグ医師は、「抗てんかん薬の服用をやめることのリスクについてマリーさんと話し合い、神経科医のピーター・キニロンズ医師処方の薬を服用することを双方で確認、合意していました」と語っている。
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■迎えに行き死亡を知った夫
そして3人目の子の出産を終えたマリーさんに、悲劇が起こった。
3月25日に、夫のキーランさんが生後4日を迎えた息子ダラくんとマリーさんを迎えに病院へ向かったところ、病院から「産院の個室で授乳中に、てんかん発作を起こしたマリーさんが亡くなった」と知らされのだ。
さらにマリーさんの下敷きになったダラくんも、翌日に息を引き取った。
周産期病理医のピーター・キーラン医師は、ダラくんは窒息と多臓器不全による急性呼吸不全によって死亡したとの検視結果を発表。
ベッドから転落したことの衝撃ではなく、マリーさんの体重が数分間のしかかったことで心臓が強く圧迫され、心臓と脳に血液が循環できなくなったことが、死亡につながったのだという。