スタバ店頭に出現した顔、オーラが禍々しすぎる… 「もう終わってもいい」と話題に
スターバックスの見慣れた紙カップから「尋常でないオーラ」が…。その光景に、驚きの声が多数寄せられているのだ。
■「こっちだ…」
道理で身に覚えのある気配だと思ったんだ。 pic.twitter.com/SsUg3FB2tc
— 潘めぐみ MEGUMI HAN ⁷ (@han_meg_han) March 8, 2022
「ゴンさん」の呼び名で全てを察している人も少なくないと思うが、「ゴンさん」とは漫画『HUNTER×HUNTER』(以下、ハンター)の主人公であるゴン=フリークスという少年が「急激な成長」を経て会得した形態のネットスラングである。
『ハンター』には敵味方問わず魅力的なキャラクターが勢揃いしており、『週刊少年ジャンプ』にて実施されるキャラ人気投票企画でも、キルアやクラピカといったキャラが主人公・ゴンより上位に名を連ねているのはもはやお約束。
少年漫画の主人公らしく「真っ直ぐ」な性格をしたゴンだが、前述のキルアやクラピカ、ヒソカやクロロなどのキャラと比べるとクセが弱く、また登場人物各々の心理状況が丁寧に描かれる『ハンター』作中で、ゴンだけそういった描写がほとんどないため、何かと影の薄さが指摘されがちである。
現在連載中(休載中)の「王位継承編」を読んでいる最中に、「もうこれクラピカが主人公だろ」という思いが頭をよぎった読者も決して少なくないはずだ。
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■歴史に残る「ゴンさん」とは?
しかし、そんなゴンに転機が訪れたのが「キメラアント編」であろう。
同作には「ヨークシン編」や「グリードアイランド編」など、人気のストーリーが多数存在するが、キメラアント編は「懐かしのあのキャラが呆気なく命を落とす」という凄まじい緊張感を常に放っており、『ジャンプ』本誌で追っていた読者の多くが「今回の空気はいつもと違うぞ…?」と震えながら、自身の推しキャラが生存できるのかという緊張感と戦っていたものである。
なお、余談ではあるが「ハンター試験編」や「TVアニメオリジナル話」で活躍を見せてくれた「ポックル」が好きであった記者は当時、心に大きな傷を負ってしまった。
そうしたダークサイド描写が増えたキメラアント編は主人公・ゴンにも影響を与えており、「一見真面目で明るいやつが、じつは一番ヤバいやつだった」というナチュラルサイコパス感あふれる演出が徐々に増えていったのだ。
そして「ゴンってヤバいやつだったのかな…?」と読者が薄々気づき始めた頃、満を持して登場したのが「急激な成長を経たゴン」である。
仇敵にあまりに残酷すぎる事実を告げられたゴンは茫然自失となり、文字通り「自身の全て」を代償として肉体を強制的に成長。その結果、12歳の少年だったゴンは筋骨隆々でたくましい青年へと変貌し、自身より遥かに格上であった仇敵をあっさりと、そして惨たらしく倒してしまったのだ。
成長したゴンの全身は筋肉で大きく膨れ上がり、顔は大人びているものの童顔のまま。そして服装は当然12歳時のままなので、子供服のシャツと短パンが「悲鳴をあげている」という描写では生温いほどパツンパツンになっているのも印象的である。
また「怒髪天を衝く」を地でいくヘアスタイルも凄まじく、圧倒的な暴力とあまりに重く暗いオーラ、そして「哀しいのにどこかシュールな変身」が読者に様々な感情を湧き上がらせ、気付けばゴンの変身形態は、畏敬の念と少々の笑いを込めて「ゴンさん」と呼ばれるに至ったのだ。
なお、ツイート投稿主の潘は2011年のアニメ『HUNTER×HUNTER』でゴンを演じていたのだが、当然「ゴンさん」時の形態も見事に演じきっており、その演じ分けはファンから非常に高い評価を得ている。
ゴンさんの「中の人」であった潘だからこそ、スタバのロゴのオーラを見て「もうこれで終わってもいい…」と、かつての感情を呼び起こされたのかもしれない。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)