知床観光船遭難の原因は悪天候だけではない? 洞爺丸事故にもあった「偽りの晴れ間」
知床の観光船で起きた痛ましい遭難事故。1954年の洞爺丸事故でも「偽りの凪」が…。
■沖縄離島便は2.5m以上の波で欠航のケースも
網走市・斜里町には午前3時すぎから強風注意報が、午前9時すぎには波浪注意報も出されていました。地形の関係で、オホーツク海は北風になると波が高くなりやすいという特徴があり、実際に寒冷前線通過後(北風に変わってから)の午前9時すぎに、波浪注意報が出されました。
沖縄の離島便(19tで定員88人くらい)では波浪予想が2.5m以上になると欠航になり、なんとか出航できたとしても、風速8mにもなると舌を噛みそうになるぐらい揺れるそうです。
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■2~3mは十分「波が高い」
台風による高波の場合6mという予想が出ることもありますが、2~3mでも十分に波が高いということも覚えておきましょう。今日も強風注意報・波浪注意報が出されており、明日にかけて2~3mの波が予想されている地域もあります。注意してください。
同じような事故を二度と起こさないため、私たち気象予報士がしっかりと世の中に海の怖さを伝えていく必要を感じます。しかしながら、海は私たちにたくさんの恵みをもたらしてくれるものなので、海の恵みや関係者の方々に感謝をしながら、上手に付き合っていきましょう。
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(取材・文/気象予報士・千種ゆり子)