「ロシア語専攻の学生がウクライナ語を勉強」 東京外国語大学に聞いた学生の”変化”
東京外国語大学がウクライナ語講座を開催している。100人超の学生が申し込むなど反響が大きかったようで…。
■学生の声がきっかけ
なぜ、この講座を開催したのだろうか。東京外国語大学に問い合わせた。
「今回の事態を受けて、学生の中でも『何かしたい』という声が多く聞かれたため、まずは本学らしく言葉を学ぶところからスタートしようと考えました。卒業生からも、受講させてほしいという問い合わせがいくつもありました。今回は残念ながら在学生に限らせていただきましたが、そうやってすぐにリアクションしてくださる卒業生が多数いることを心強く思います」(東京外国語大学 広報・社会連携室)。
意欲的な学生の思いがあったからこそ、実現したのだろう。
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■「ロシア語専攻者の申し込みが多い」
講座を通じて、ウクライナの文化に触れることもできるという。
「日ごろから言語を学んでいる本学学生が対象ですので、一般向けよりも本格的に文法を教える予定です。言語を学ぶ際に文化的知識は不可欠ですので、当然ながら文化に関しても触れます。また、使用教材は会話をベースにしたスタイルのものなので、実践的な会話を練習しつつ、文法を学ぶことになります」(前出・東京外国語大学)。
学生からは予想を上回る応募があったという。「100名超の申し込みがありました。ロシアや中東欧地域の言語を専攻する学生だけではなく、幅広い層が関心を持っていることがわかりました。一番申し込みが多かったのは、やはりロシア語専攻の学生でした。今回の事態に対して、学生たちなりに思うところがあるのだろうと感じています」(前出・東京外国語大学)。
ウクライナの言語や文化を学んだ学生たちが、いつか現地に赴き笑顔で交流できる日が来ることを祈りたい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)