『午前0時の森』で劇団ひとりの代役がなかった理由 村上信五への信頼と挑戦
『午前0時の森』での劇団ひとりの欠席に代理MCを呼ばなかった理由と、同番組の展望を分析する。
■挑戦的ゲスト選びにも光明
月曜『午前0時の森』では、番組中盤からゲストを呼ぶ構成をとっている。これまでスピーチライターやディベートのスペシャリストなど招くゲストが特殊で、スタッフの能力が疑われる雰囲気もあった。
そんななか2日の放送では、倍速機能などを使うことで「テレビ番組を後から短時間で観る人々」について詳しいライターを呼んだ。
これまでと同様ともいえるが、テレビ側の人間と、テレビを後から短時間で観る視聴者について解説するゲストとの対談ならば、この日不在であったひとりは喋りやすかっただろう。対立構造が見出せるからである。つまりは、これまでのゲストの挑戦性にも出口が見え始める兆しだ。
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■お天気コーナーにも正解の兆しか
また番組の最後には、生放送を想定した天気予報のコーナーがある。天気予報のコーナーも「疑似生」放送となり、方向性が定まらないよく分からないコーナーとなり、試行錯誤していた。
ここにおいて、天気予報のコーナーも、2日の放送では、放送日の誕生日のタレントを紹介しながら天気をお知らせするシュールな形となり、正解がみえてきているだろう。
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■挑戦と信頼の村上1人MC
つまり、『午前0時の森』は、「疑似生」放送となり、挑戦もできなくなった失敗番組かと思いきや、制作スタッフの意欲が萎んでいたわけではなく、再起への意思は失われていないと確認できたのだ。
ここで、 ひとりの不在に代理MCを呼ばなかったのは、挑戦性と村上への信頼ゆえだと理解できる。ひとりの欠席というアクシデントをきっかけに、新たなスイッチの切り替えとなるかもしれない。月曜『午前0時の森』の新たな挑戦に期待できる。
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(文/メディア評論家・宮室 信洋)
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