約200店舗→10店舗に激減のステーキ店「ふらんす亭」 無念すぎる展開に…
過去に興隆と衰退を経験した「ふらんす亭」。再起かける今、同店の期間限定メニューを味わいに店へ向かうと…。
■「和牛カレー」頼むも…あれ?
学生街とありランチ時、店内には若い男女の客で溢れており、なんだか自分の学生時代を見ているかのようで嬉しくなった。周辺には遅くまでやっているファミレス的スポットが少なく、よくここのテーブル席で「バイトはどうだ」「就活どうしてる?」など仲間たちと色々な話をしたものだった。
閑話休題。同店はステーキが目に入りがちだが、じつはカレーの実力店でもある。創業時の味を引き継いでいる濃厚な焙煎カレー(820円)は深いコクがあり、コアなファンが存在している。狙っていたのは、同社6月2日のお知らせにあった「和牛トッピングカレー」。黒毛和牛の切り落としを香ばしく焼き、そのカレーに乗せたという期間限定の注目商品だ。
通常1,280円のところ割引され950円でスープ付きとあり大変リーズナブル。肉料理店の和牛だからきっとハイクオリティなことだろう、と楽しみにしていた記者は入店するなり注文したが、スタッフは「和牛トッピング…? ちょっと厨房に聞いてきます」と説明し、数分後戻ってくると「通常のカレーにも牛が入っているのでそれのことでは?」と…。それじゃない!
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■あまりに無念…
あわててスマホで同社HPを開き説明するも埒(らち)が明かず、渋々通常のランチレモンステーキに焙煎カレーを付けたセット(1,370円)に切り替えた。両方とも店の人気メニュー。昼時に頼むならこのコンビである。
カレーは20年前と変わらず、欧風カレーの本道をいく上品な味だ。香ばしい焙煎された小麦粉、そしてトロトロに溶けた玉ねぎなどの野菜からは甘みがしっかり出ており大変ウマい。ルーはかなり濃厚で、適度なスパイシーさが味にインパクトを与えている。
レモンステーキはここでしか食べられない味。鉄板上で自ら焼き、いい焼き加減になったら食べる。あっさりしており、肉は薄切りなのでステーキというより焼肉感がある。
残念だったのは、やはりカレーに焼かれた黒毛和牛のトッピングがないことだ。何かの手違いか、はたまたすでに在庫切れだったのかは不明だが、詳しい説明がないまま登場1週間で姿を消すのはなんとも。記者はこの味を求め片道一時間かけた…。
しかし、味は当時のまま。今回の出来事を機にふらんす亭を改めて再訪し応援したいと決めたのだった。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)