コロナのホテル療養者が後悔した「絶対持っていくべき物」 早めの準備を…
コロナに罹患した記者。ホテル療養を希望すると都心駅の有名ホテルに…。
■眼の前にはナイトプール
エントランスはスチール製の防音壁で外部から目視されないよう隠されており、ビニールテープで「入口」の文字。不謹慎だがその無機質な光景に某アニメに出てくる世紀末感を覚え、療養現場のひっ迫状況をうかがい知ることになった。
中で受付を済ませる。スタッフはガラス越しでマイクを使って対応。血液中の酸素飽和度と脈拍数が計測できるパルスオキシメーターを受け取り、部屋に向かう。おそらく同フロアには100人近い療養者がいるにも関わらず、静まり返っており、時折別の部屋から咳き込む音だけが廊下に響く。
部屋はビジネスマンの利用をイメージした狭めのシングルルームで13.2平米。調べると平時は1泊15,444円だそうだ。小さな窓があるが開くことはできず、その眼前には別棟屋上にあるプールが青々と広がっていた。ナイトプールのオープン準備が進んでおり、水着姿のスタッフが笑顔で掃除や照明ライティングの調整を行っている。
密閉されたコロナ療養者の空間と、眼の前に広がるラグジュアリーな楽園。その対比が妙にシンボリックで、自分の置かれた状況に「なぜ俺はここに…」と悲しくなったものだった。
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■タオルやブランケットは必須
しかし室内での生活は快適だった。3食しっかり提供され、空いている時間は睡眠にあてられる。熱は2日ほどで下がり、少々ふらつきはするものの、咳や喉の痛みなどが気になる程度になった。
そんな生活の中で、普段のホテル利用と違う点があった。リネン類が乏しいことだ。まず館内着、バスタオルなどの衣類が室内にない。同時に通常の布団カバーも用意がなく、用意されていたシーツ状のものを布団に巻く仕様になっていた。
おそらく布類などからの感染防止の観点、さらには交換しやすいという点があるのだろう。記者はハンドタオルしか持っていかなかったので、シャワー後に大変苦労した。また、滞在した7日間、洗濯、室内清掃は自分で行う必要があり、エントランスに小分けの洗剤、廊下に「コロコロ」がおいてあった。
熱が薬で乱高下する状況では強い悪寒を感じることもあったが、室内に毛布類はない。施設によるかもしれないが、転ばぬ先の杖としてタオルケットやブランケットを持参すると良いと感じた。入所後、家族や知人に届けてもらうこともできるが、「差し入れ申請」翌日に許可が下りるシステムなのでタイムラグがあることを記しておきたい。
さらに部屋はホテルとあり乾燥していため、小型の加湿器があればベスト。記者は湯を張ったバスの湯気や、手洗いした衣類をベッド近くに干しておくことで湿度を保つことができた。
読者のみんながホテル療養に至ることがないよう祈りたいが、万が一感染、入所決定となったら、早めの準備をしておくと良い。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)