駅弁からあまりに不条理すぎる謎弁当まで… コロナ患者が驚嘆する「療養メシ」
新型コロナウイルス患者が利用するホテル療養。そこで提供される料理が妙に印象的だった。
■バラエティに富んだ弁当の数々
さて気になる弁当の中身を紹介しよう。料理は消化に良いおかゆなどではなくストレートに普通の弁当だった。
朝食はボイルされたウインナーにスクランブルエッグ、温野菜にバケットというホテルらしい献立。
しかし昼、夜になると麻婆豆腐とシュウマイというヘビーな中華弁当もあれば、大盛りミートソーススパゲティにミートローフ、そしてミートボールというまさに“ギガミート弁当”という日もあった。病み上がりとかの状況関係なく、パワフルな弁当が「早く元気になれよ」と訴えているように感じた。
そして新幹線駅・品川とあり「深川めし」などの駅弁が突如登場する嬉しい日もあった。これら宿泊費を含めて一切無料、国が負担してくれているとは本当にありがたい限りである。
入所時に食糧を持ち込むこともでき、七味唐辛子や塩、醤油、ケチャップなどの調味料、ゼリーや粉末のスープ類などは食事をさらに楽しいものにしてくれる。また、室内に冷蔵庫があるので桃屋の瓶詰めなんかは非常に役立った。なおカップラーメンは「シンクが詰まる可能性がある」とのことで持ち込み厳禁だった。
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■焼き魚にパンというストロングさよ
しかし急増する入所者に厨房がパニック寸前だったのか、少々ストロングな献立も。
この日の朝は、サバの塩焼き、根菜の煮物、山菜の醤油漬け、卵焼きと食欲不振に嬉しい和食メニューだったが、主食はまさかのパン。しかも3種類。
ご飯ではなくあえてパンをぶつけてくるあたりがエキセントリックだ。「絶対合わないだろう(笑)」とブツブツ言いながら食べすすめると意外とウマい。そして、その5日後にも全く同じメニューが登場するのだった…。厨房には和洋中の料理人がいるのかな。
そんな微笑ましい貴重体験を過ごしながら、体調は次第に良化。無事に退所となった時にはそれまで重いと感じていたリュックが軽く感じた。感染の危険性が高い空間で、必死に入所者をサポートしてくれたスタッフ、料理人たちに感謝の言葉を伝えたい。
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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)