宮脇咲良とルセラフィムの物語の秘密 日本人が応援できる女性版BTS
LE SSERAFIM(ルセラフィム)のIZ*ONE・TWICE・NiziUとの違いを考察する。
■欧米に振った楽曲コンセプト
SAKURAの存在の大きさは、LE SSERAFIMの海外戦略を考察することでまた理解できる。LE SSERAFIMの楽曲の特徴は、非常に欧米を意識したもの。
実際に、初のミニアルバム『FEARLESS』は、日本やアジア地域でのiTunesトップアルバムチャート1位だけでなく、ブラジル、チリで1位、メキシコで2位、スウェーデン、トルコで3位、米国、ドイツで7位にランクインしている。
タイトル曲『FEARLESS』は、 K-POPでも見ないような欧米的な楽曲。古くはビヨンセのような力強さやノリを彷彿とさせる楽曲ともいえるし、ビリー・アイリッシュを想起するという声もある。ダンスを含め、女性の力強さを押し出したコンセプトも欧米的。
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■海外戦略とSAKURA
NiziUが歌もダンスも優れているのに日本の女性アイドルグループで覇権を握れないことを不思議がっている人は、「最も重要なのは楽曲」という基本を忘れているのだ。
NiziUが日本人の心を掴むためには、当然、 洗練された邦楽の系譜にも触れるよい楽曲をつくらねばならない。NiziUがそれを困難とするのは当然だろう。
LE SSERAFIMは、それを狙うわけもなく、欧米・アジアなどの海外に目を向けている。日本人は日本人で、海外の作品には新鮮な衝撃を受けるもの。そして、LE SSERAFIMが日本を飛び越えて、海外でブームとなるときにSAKURAの存在が重要だ。